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肺腺癌から小細胞癌への形質転換モデル作製・解析と小細胞肺癌に対する治療戦略の探索

研究課題

研究課題/領域番号 23K14614
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関金沢大学

研究代表者

木場 隼人  金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任助教 (80967886)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード小細胞癌形質転換 / NOTCH / ASCL1 / EGFR遺伝子変異 / 小細胞肺がん / 形質転換
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は小細胞肺癌に対する新たな治療連略を見出すことである。
小細胞癌に対する治療戦略を検討する上で、稀な現象である腺癌から小細胞肺癌へ形質転換した細胞を用いて解析を行う。喫煙と発癌が強く影響する小細胞肺癌では腫瘍における体細胞変異が多く、どの因子が強く発癌に寄与しているかが分かりづらい。そこで本研究において、体細胞変異の少ないとされるドライバー遺伝子異常をもつ肺腺癌から分化した小細胞癌を用いることで、形態学的に小細胞癌を成立させている遺伝子異常や遺伝子発現を効率的に抽出できると考える。

研究実績の概要

現在小細胞肺がんは4つのサブタイプに分けられるとされており、神経内分泌の特徴を有するASCL1とNEUROD1、それ以外のPOU2F3とYAP1である。これらのサブタイプによる予後の差異があるのか、小細胞肺癌患者のうち、手術切除されている48例を対象に免疫染色を行い評価した。陽性と判明したのはASCL1/NEUROD1/POU2F3/YAP1の順に23/8/7/6例であった。また診断時に用いられている小細胞がんのmarkerであるchromograninA/Synaptophysin/CD56は順に9/11/14例が陽性であった。共に評価困難や同時に複数陽性となっている例もあった。今後精査し予後との関連を調査する予定である。
また、我々の以前報告しているように、腺癌から小細胞肺癌に形質転換する例では、ASCL1-NOTCHの経路が重要であることを示しているが、実臨床で新たに認められた小細胞肺癌への形質転換例をsingle cell 解析したところ、同様の経路が発現していることがわかった。今後、velocity解析等の追加により、詳細な検討を行う予定である。
また小細胞肺がんに対してがん免疫療法が認可されたものの、長期奏効例は多くなく、実臨床下での生存調査を行った。3年間で30例(平均年齢60歳)の患者に対して免疫治療がなされており、6例が2年間以上の長期生存を達成できていた。このうち5例が脳転移を有しており、また経過で5例が緩和的放射線治療を実施されていた。上記のサブタイプによる効果の差異があるかなど、追加検討を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初予定していたEGFR遺伝子変異を有する細胞株への遺伝子導入、ノックアウトに苦慮している。
また同時に実施していた科研事業に関わる実験に主に時間がかかったため、本研究の進行が遅延している状況である。

今後の研究の推進方策

遺伝子編集のための試薬や環境は整ったため、年度早々に細胞実験を開始する予定である。
また臨床例におけるsingle cell解析をさらに詳細に詰めて、他の重要な因子がないか探索する予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Long-term survival in six patients with small cell lung cancer treated with immune checkpoint inhibitors2024

    • 著者名/発表者名
      上田 宰
    • 学会等名
      日本臨床腫瘍学会 学術集会 2024
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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