配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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研究実績の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤(ICI) はさまざまながん種において実臨床に応用され、劇的な効果を挙げている。頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)においても、抗PD-1抗体であるNivolumabおよびPembrolizumabが本邦において保険承認され、切除不能・進行HNSCCの予後の改善に寄与しつつある。ICIは細胞障害性T細胞の活性化を促すことで抗腫瘍効果を発揮するが、非特異的なT細胞の活性は正常組織にダメージを与えるために深刻な免疫関連有害事象(irAE)の管理も必須である。ICIの効果を増幅する併用療法は何か、またはどのような症例には用いるべきでないかを治療前に推定することは喫緊の課題である。
2023年度には、頭頸部扁平上皮癌に対し、免疫チェックポイント阻害剤であるNivolumabを用いた加療を行なった症例を集積し、治療成績および予後不良因子に関して検討し、論文発表した(Arihara et al. Acta Otolaryngol. 2023 Aug 3:1-7. )。結果としては、低栄養や慢性炎症が予後不良因子となりうることを報告した。低栄養と炎症に着目した新規バイオマーカーの同定を目指した今後の研究の焦点となることが示唆された。
Arihara Y, Takada K, Murase K, Kawamura K, Kakiuchi A, Kurose M, Sasaki T, Ogi K, Yamazaki M, Miyazaki A, Kato J, Takano K. Inflammation and malnutrition as markers of poor outcomes in head and neck cancer patients treated with nivolumab. Acta Otolaryngol. 2023. doi.org/10.1080/00016489.2023.2240372
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