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免疫チェックポイント制御機構の解明と免疫療法耐性の克服

研究課題

研究課題/領域番号 23K14655
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関横浜市立大学

研究代表者

神巻 千聡  横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (80965715)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード免疫チェックポイント / EGFR-TKI / 殺細胞性抗癌剤 / TIM3 / LAG3
研究開始時の研究の概要

免疫チェックポイント阻害薬(ICI)耐性には、PD-1以外の免疫チェックポイントLAG3、TIM3等、複数の分子が関わっている。これらの分子は抗原暴露で同様に発現すると考えられてきたが、申請者らによる肺癌患者の各免疫チェックポイントの解析や、in vitroで刺激後の免疫チェックポイントの解析から、その発現には差があることが見出されている。 免疫チェックポイントの発現制御の解明は新規治療の標的となる可能性や、ICI治療の治療効果を予測するバイオマーカーになる可能性があり、重要な課題と考えられる。本研究は各免疫チェックポイント分子の制御機構を明らかにし、臨床応用の可能性を探ることを目標にする。

研究実績の概要

肺癌の診療は免疫チェックポイント阻害薬により劇的な変化を遂げた。免疫チェックポイントが腫瘍免疫で極めて重要であることが示されたが、肺癌で使用される殺細胞性抗癌剤やドライバー遺伝子変異に対する各阻害薬が、これらの免疫チェックポイント発現に与える影響はわかっていない。本研究では、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)に免疫チェックポイントの発現を誘導し、肺癌治療で使われる抗癌剤がこの免疫チェックポイントに与える影響を明らかにすることを目的とした。
健常者のPBMCを用いて、PHA刺激に対するT細胞の免疫チェックポイント発現の解析を行った。PHAはT細胞において、プログラム細胞死蛋白質1 (PD-1)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3)、細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有3 (TIM3)の発現の促進を認めた。これらのPHAによる免疫チェックポイント発現促進は一様ではなく、また、肺癌で用いられる抗癌剤を添加し培養を行った場合には、特定の免疫チェックポイントを特異的に抑制することを認めた。この殺細胞性抗癌剤添加時のPBMCにおける遺伝子発現プロファイルをRNA-seqで解析し, 添加された抗癌剤間で発現が異なる遺伝子から免疫チェックポイント制御について検討を行った。特にJUNに着目しWestern blottingを行ったところ、各殺細胞性抗癌剤投与により発現に違いがみられた。その変化について、TIM3発現との関連をJUN inhibitorを添加したフローサイトメトリーで確認したが、一貫性が乏しく今後の検討課題とした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

殺細胞性抗癌剤として、ゲムシタビン(GEM)とパクリタキセル(PTX)添加し培養を行ったヒト末梢血単核細胞(PBMC)において、その遺伝子発現プロファイルをRNA-seqで解析した。この際に転写制御因子であるJUNに着目し、発現についてウェスタンブロッティングで確認しGEM、PTXで差を認めた。しかし、この結果をもたらす反応経路を既存の報告より考案できず、再現性のある実験方法を確立できていない。

今後の研究の推進方策

健常者のPBMCを用いて、PHA刺激に対するT細胞の免疫チェックポイント発現をフローサイトメトリーで確認している。しかし、PHA刺激に対するT細胞の反応には個人差や実験手技、処理までの時間の差によるばらつきが大きく、条件の詳細な検討が必要である。
ゲムシタビン(GEM)とパクリタキセル(PTX)添加時のPBMCから行ったRNA-seqで、得られたJUN以外の発現に差のある遺伝子についても検討を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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