研究課題/領域番号 |
23K14657
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
久野 雅智 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (20847462)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2027年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 同種造血細胞移植 / 大顆粒リンパ球 / 免疫再構築 |
研究開始時の研究の概要 |
同種造血細胞移植はドナー免疫によって血液腫瘍の根治を目指すが、腫瘍再発が治療不成功の最大原因である。移植後に大顆粒リンパ球(LGL)増多があると予後が良好であると報告されているが、LGLと他の免疫細胞との関連や抗腫瘍効果のメカニズムは不明である。本研究では、移植後患者の末梢血を用いて、LGLを形態評価とフローサイトメトリーの両者により定量し、他の免疫細胞との関連、経時的変化を調べる。また、それらが移植法(特に移植後シクロホスファミド法とそれ以外)による違いがあるかも調べる。本研究で抗腫瘍効果のメカニズムが明らかになれば、様々な腫瘍の免疫治療において効果予測や標的薬剤開発に繋がる可能性がある。
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研究実績の概要 |
本研究は、同種造血細胞移植後の末梢血大型顆粒リンパ球(LGL)や他の免疫細胞の経時的変化と、同種移植後の腫瘍再発との関連を調べることを目的としている。特に移植後シクロホスファミド(PTCy)法を用いた移植法と他の移植法との違いも明らかにすることを目指している。今年度は、「同種造血幹細胞移植後の自然免疫系細胞・大型顆粒リンパ球(LGL)と移植予後の関連を探索する研究(OMU23-1)」の単施設前向き観察研究計画書を作成し、施設の倫理委員会で承認を得て、研究を開始した。LGLを含む免疫系細胞を解析するために、自施設のマルチカラーフローサイトメトリー(FCM)を用いて、独自の抗体パネルを作成した。研究開始後、16名の同種移植後患者をOMU23-1に登録し、FCM測定を行った。また、PTCy法を用いた移植に関する前向き研究(jRCTs051220057)でFCM測定用の細胞保存も継続的に行っている。 同種移植後の腫瘍再発に影響する因子を探索するための研究も継続して行っており、「再発白血病に対して行ったPTCy法を用いた2度目の同種移植にドナー細胞数が与える影響」(Bone Marrow Transplant.2023;58:947-949)を共著者として論文発表し、「強度減弱前処置を用いたHLA不一致非血縁間移植と単一臍帯血移植の長期成績の比較」(Transpl Immunol.2024;82:101988)を筆頭著者で論文発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度として、研究を開始し、FCMによる免疫細胞測定も開始できており、今後継続的に行うことが期待できるため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、同種移植後患者を研究に登録し、FCMによる免疫細胞の測定を行っていく。また、同種移植後の腫瘍再発に影響を与える因子の探索も続けていく。
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