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ヒスタミン神経回路による記憶想起制御メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K14683
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分51020:認知脳科学関連
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

森下 良一  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (90953729)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワードヒスタミン / 記憶 / 脳
研究開始時の研究の概要

これまでにヒスタミン神経活性化による記憶想起の回復が示されているものの、依然としてそのメカニズムは不明なままであった。そこで本研究は記憶想起に寄与するヒスタミン神経回路を同定し、ヒスタミン神経活性化による記憶想起回復メカニズムを明らかにすることを目的とする。本研究期間内では、ヒスタミン放出動態やヒスタミン神経の制御を受ける各脳領域のセルアセンブリの動態を解析することで、ヒスタミン神経が投射標的を介して記憶想起を調節する機構を解明する。

研究実績の概要

本研究は記憶想起に寄与するヒスタミン神経回路を同定し、ヒスタミン神経活性化による記憶想起回復メカニズムを明らかにすることを目的とする。初年度はまず実験条件の検討等、光遺伝学的手法を用いた行動実験系の確立に取り組んだのち、ヒスタミン神経集団あるいは特定のヒスタミン神経回路の選択的操作が記憶想起に与える影響について解析した。
ヒスタミン神経選択的にCreリコンビナーゼを発現するHDC-Creノックインマウスの結節乳頭核にCre依存的に光駆動性塩化物イオンポンプであるハロロドプシン(eNpHR)あるいは光駆動性陽イオンチャネルであるチャネルロドプシン2(ChR2)を発現するAAVを注入し、注入部位の上方に光ファイバーを埋め込んだ。学習課題は音と報酬(スクロース水)の古典的条件づけを用いた。予備実験では、条件づけ音の提示により記憶を想起させると、ヒスタミン神経の活動が上昇することを確認している。条件づけ成立後、音提示の直前にヒスタミン神経活動を光遺伝学的に操作すると、報酬条件付け記憶の想起に有意な効果がみられた。ヒスタミン神経活動の光遺伝学的抑制は報酬条件付け記憶の想起を減弱させ、活性化は想起を促進した。また、これらのヒスタミン神経活性の光遺伝学的操作による、スクロース水提示後の自発的なリッキング、音響驚愕反応、注意、あるいは覚醒度に対する影響は観察されなかった。これらの結果はヒスタミン神経の活動動態が記憶の想起可能性に影響を及ぼす重要な調節因子であることを示唆している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画に基づき、記憶想起にかかわるヒスタミン神経回路の機能解析が進められている。実験条件の検討等、行動実験系の確立に想定よりも時間を要したものの、概ね順調に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

前年度に引き続き、研究計画に沿って特定のヒスタミン神経回路の光遺伝学的操作が記憶想起に与える影響の解析を進める。さらに、ヒスタミン神経活動とヒスタミン神経投射先領域の記憶セルアセンブリ再活性化の相関関係を解析する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Dynamics of histamine neuron activity during memory retrieval2023

    • 著者名/発表者名
      Yoshikazu Morishita, Ayame Kubo, Kyoka Nishimura, Rintaro Shimizume, Yuki Takamura, Yuto Yokoi, Natsuko Hitora-Imamura, Masabumi Minami, Hiroshi Nomura
    • 学会等名
      第46回 日本神経科学大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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