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細胞外小胞を応用した組織修復治療法の基盤開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K14722
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52010:内科学一般関連
研究機関藤田医科大学

研究代表者

藤井 紀恵  藤田医科大学, 医学部, 講師 (50834058)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード間葉系幹細胞 / 細胞外小胞 / 間葉系幹細胞(MSC) / 細胞外小胞 (EV)
研究開始時の研究の概要

本研究では,MSC-EVが臓器・組織のホメオスターシス維持に必須の組織幹細胞の障害を軽減し,放射線照射など同種造血幹細胞移植前処置が惹起する非造血組織障害に対して修復能を示すことを明らかにする.MSC-EVの組織幹細胞に対する直接治療効果に関わる分子メカニズムを明らかにするとともに、マイクロRNAなどエフェクター分子群を網羅的解析で同定する.エフェクター分子群のリポソーム型DDS製剤や非侵襲で入手可能なさい帯血をリソースとしたEVを応用する,次世代の組織障害に対する創薬と臨床展開を視野においている.

研究実績の概要

同種造血幹細胞移植では,最大12グレイの全身放射線照射や大量抗がん剤投与(=前処置)を行う.前処置は,直接的な細胞のDNA損傷とアポトーシスを誘導し,組織からはダメージ関連分子パターン(DAMP)が放出され,活性化した免疫細胞や遊離された炎症性サイトカインによる組織障害が惹起する.非造血器組織障害は,免疫システムの悪循環と難治性感染症発症など致死的合併症のトリガーとなり,その対策は移植成績向上を達成する上で重要な課題である.今回,間葉系幹細胞(MSC)が分泌する生体ナノ粒子「細胞外小胞(EV)」が放射線照射を行った急性移植片対宿主病(GVHD)モデルマウスにおいて,GVHDの臨床像や非造血組織障害の病理学的所見を改善すること明らかにした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り,間葉系幹細胞由来細胞外小胞が急性GVHDマウスにおける非造血組織障害を改善することを示した.

今後の研究の推進方策

MSC-EVが組織幹細胞障害を軽減するかin vitroの検討で明らかにする.オルガノイドを用いた培養系において非造血系のヒト組織幹細胞(EpCAM陽性肝幹細胞,胎児由来腸上皮細胞,皮膚幹細胞)にさまざまな線量のガンマ線照射±抗がん剤暴露を行う.そして,これらの細胞を骨髄MSC-EVと共培養し,DNA損傷応答,アポトーシス誘導,増幅能,分化能,reactive oxygen species産生等をin vitroで検討する.これらの現象に関連する分子群(PTEN/PI3K/AKT,programmed cell death 4, caspase-3, caspase-7など)の発現およびリン酸化レベルをキャピラリー電気泳動イムノアッセイで定量的に評価する.DNA損傷応答はdouble-strand breakをγH2AXフォーカスの定量で評価する.同様の検討を正常ヒト皮膚線維芽細胞やヒト臍帯血内皮細胞といったnon-MSCに由来するEVを用いて行い,MSC-EVによる組織幹細胞障害軽減作用が特異的なものか,多くのEVに共有されているものかを検討する.組織幹細胞障害軽減効果が,MSC-EVの用量依存性であること示す.MSC-EVの組織修復効果は,Th1細胞の抑制および制御性T細胞の誘導などの免疫調節効果が主に検討されてきたが,以上の検討によってMSC-EVが組織幹細胞障害を直接的に低減可能であるかを明らかにする.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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