研究課題/領域番号 |
23K14757
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
音成 秀一郎 広島大学, 病院(医), 助教 (70847996)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 運動準備電位 / てんかん / 皮質脳波 / 補足運動野 / 脳波 / 運動制御 / 前頭葉 / 広帯域皮質脳波 |
研究開始時の研究の概要 |
難治焦点てんかんの根治にはてんかん焦点の完全切除だけでなく,術後脳機能温存が必要不可欠である.本研究では前頭葉外側と強い機能的結合性を有し運動制御に関わる前頭葉内側皮質で同手法の応用が可能か明らかとする.この非侵的脳機能同定法の応用範囲が前頭葉外側以外に拡大すれば,侵襲的な皮質電気刺激検査による脳機能マッピングから脱却して,運動制御機構を包括的に同定可能となる.さらには前頭葉内側での複雑な運動関連皮質活動を広帯域皮質脳波で捉えることで同領域の皮質間脳機能ネットワークの解明に寄与する
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研究実績の概要 |
難治焦点てんかんの根治には、てんかん焦点の完全切除だけでなく、術後脳機能の温存が必要不可欠である。本研究では、前頭葉外側と強い機能的結合性を有し、運動制御に関わる前頭葉内側皮質に対して、非侵襲的脳機能同定法の応用が可能かを明らかにすることを目的とする。従来、てんかん焦点の同定および手術においては、侵襲的な皮質電気刺激検査が必要であった。しかし、この方法は患者への負担が大きく、術後の脳機能温存においても課題が残っている。非侵襲的な脳機能同定法が前頭葉外側以外にも適用可能となれば、これらの課題を克服し、より安全かつ効果的な手術計画が立てられる。
よって本研究の目的は以下のとおりである:1)前頭葉内側皮質における非侵襲的脳機能同定法の応用可能性を検証する。2)侵襲的な皮質電気刺激検査に代わる非侵襲的手法を確立し、運動制御機構を包括的に同定する。3)前頭葉内側での複雑な運動関連皮質活動を広帯域皮質脳波で捉え、同領域の皮質間脳機能ネットワークを解明に寄与する。
前頭葉内側皮質から記録された運動関連皮質活動のうち,脳機能マッピングに活用できる周波数帯をまず明らかとし,脳切除術に際した脳機能温存の予測スコアリングを確立させることを目指しているが、スコアリングの立ち上げに必要な症例数が蓄積されていない。そこで過去の硬膜下電極留置例のデータを後方視的に脳機能マッピングに活用できる周波数帯を探索した。運動準備電位で認める低周波帯域と高周波律動の同時記録データにより、それぞれの周波数帯域の出現の相関性を解析している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
SEEGでの手術症例が近年増えている背景があり、てんかん焦点切除術の症例数が限られており、また補足運動野を対象とした症例の蓄積が特に必要である。
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今後の研究の推進方策 |
SEEGでの手術症例が近年増えており、硬膜下電極ではなくSEEGでの脳波記録による脳波解析が可能か少数例で検証する。 また硬膜か電極を留置した症例の蓄積を継続する。
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