研究課題/領域番号 |
23K14769
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉田 隼 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (60822905)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | レトロマー |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病(PD)の発症要因としてミトコンドリア機能障害が重視されてきた。一方、近年エンドソーム輸送の要となるレトロマーもPD 病態と深く関与している事実が明らかになっている。興味深い事に、レトロマーはミトコンドリア由来小胞やエンドソームからミトコンドリアへの積荷輸送を司っており、PD 病態においてレトロマーとミトコンドリアが相補的に関与している可能性が指摘されている。本研究はPD 病態におけるレトロマーとミトコンドリアの相互作用を分子レベルで明らかにし、患者由来iPS細胞やショウジョウバエモデルを用いてレトロマー安定化による改善効果を検証する。
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研究実績の概要 |
2023年度はパーキンソン病におけるレトロマー機能とミトコンドリアの関連について細胞を用いた実験系で、家族性パーキンソン病原因遺伝子であるDNAJC13の機能を中心に解析を行った。 ショウジョウバエモデルにおいては変異型DNAJC13による凝集αシヌクレインの報告があるため、まずは細胞モデルにおいてもこれが確認できるかどうかをSH-SY5Y細胞を用いて確認を行った。野生型および変異型DNAJC13を細胞に過剰発現し、αシヌクレインのタンパク量をウェスタンブロット法にて確認した。既報のショウジョウバエモデルではPBS可溶画分とPBS不溶画分・Triton可溶画分においてαシヌクレインのタンパク量の変化が確認されたが、細胞モデルにおいてはPBS可溶画分、PBS不溶画分・Triton可溶画分においてタンパク量の変化は確認できなかった。しかしながら、Triton不溶化k分・SDS可溶画分においては高分子側に凝集αシヌクレインを確認することができた。 また、COS7細胞に野生型・変異型DNAJC13を過剰発現させ、マンノース6リン酸受容体(M6PR)抗体を細胞に暴露し細胞形質膜のM6PRと結合させ、それが細胞内へ取り込まれト ランスゴルジ網(TGN)へ輸送されるか否かを免疫染色にて確認した。変異型細胞においてはTGNへの輸送障害を認めたが、細胞内部に抗体を確認できる細胞が少なく定量解析に至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細胞を用いた実験系において、変異型DNAJC13によるレトロマー機能障害を確認でき、概ね順調に進んでいるといえる。
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今後の研究の推進方策 |
今後はミトコンドリア障害を惹起するロテノンなどを用いてレトロマー機能などについて調べていく。
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