研究課題/領域番号 |
23K14776
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
奥宮 太郎 京都大学, 医学研究科, 助教 (60868256)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 線条体 / ストリオソーム / iPS細胞 / in vivoイメージング / 神経修飾物質 / 病態モデル / DREADD / ジストニア / 運動異常症 / アデノ随伴ウイルス / マウスモデル |
研究開始時の研究の概要 |
線条体は大脳基底核の主要な入力核であり、哺乳類では島状に分布するストリオソーム区画とその周囲のマトリックス区画で構成される。脳神経疾患に生じるジストニア等の運動異常症には、線条体区画構造が関連する可能性が示唆されているが、その検証には線条体区画構造の分子・機能異常を評価できる病態モデルが必要である。本研究では、まずストリオソーム区画選択的な遺伝子操作を可能にする遺伝子改変マウスを利用して、ストリオソーム区画が制御する運動表現型を明らかにする。さらに、ヒトiPS細胞から線条体神経細胞への分化誘導方法を確立し、ヒト運動異常症における線条体区画構造の分子・機能病態を明らかにする。
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研究実績の概要 |
哺乳類線条体は大脳基底核の主要な入力核であり、島状に分布するストリオソーム区画とその周囲のマトリックス区画で構成される。脳神経疾患に生じるジストニア等の運動異常症の発症には、線条体区画構造が関連する可能性が示唆されているが、病態メカニズムは十分に解明されていない。病態解明には、線条体区画構造の分子・機能異常を評価できる病態モデルが必要である。本研究の目的は、線条体区画構造選択的な神経活動操作・遺伝子操作が可能なマウスモデルとヒトiPS細胞由来の線条体区画構造モデルを用いて運動表現型に関連する変化を解析することで、運動異常症を生じる脳神経疾患における線条体区画構造の分子病態・機能異常を明らかにすることである。 2023年度は、ストリオソーム区画の神経活動異常による運動制御変化の神経回路基盤を明らかにするため、in vivoイメージングシステムを導入し、ストリオソーム神経細胞を人為的に活動操作しつつ、マウスに生じる運動異常とマウス線条体での神経修飾物質の動態を自由行動下で同時に解析できる実験系を構築した。また、運動異常症患者さんに由来するヒトiPS細胞から線条体区画モデルを作製するためには、線条体の投射細胞である中型有棘細胞への適切な分化誘導方法を開発する必要がある。ヒトiPS細胞から解析対象とする線条体神経細胞種への分化誘導効率を評価するため、線条体神経細胞種に特異的な標識を目指したベクターを複数設計し作製した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
次年度以降の研究推進に必要な実験系の構築が実施できたため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度に構築した実験系をもとに、マウスモデルを用いたストリオソーム区画選択的な神経活動操作・in vivoイメージングを行い、線条体ストリオソーム区画が運動異常症を生じるメカニズムの解明を目指す。さらに、ヒトiPS細胞由来の線条体区画構造モデルの実現に取り組む。
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