研究課題/領域番号 |
23K14812
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
関 亮太 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任研究員 (70937987)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 心理的苦悩症状 / ライフイベント / 気分障害 / 機能的磁気共鳴機能画像法 / 心理的苦悩 / ERPD-24 |
研究開始時の研究の概要 |
家庭や職場での苦境といった日常的に遭遇し得るストレスフルな出来事に関連した心理現象を、ライフイベントに関連した心理的苦悩:Event-related psychological distress(ERPD)と定義し、申請者はERPD評価尺度を開発し、ERPDが4因子から構成されることを見出した。しかし、どの脳内部位・神経結合がERPDに関与し、さらにERPDの4因子がどの脳領域と関連するのか等、ERPD発生の脳内メカニズムは不明である。 本研究により、双極性障害患者を対象に、ERPD発生中の脳活動を機能的磁気共鳴機能画像法で測定しERPDの脳領域・神経回路すなわち、脳内メカニズムを明らかにする。
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研究実績の概要 |
家族・職場における対人関係問題など、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の診断基準にある心的外傷体験に満たない、トラウマ閾値下の出来事に関連したフラッシュバックなど非自発的に想起される心理現象を、ライフイベントに関連した心理的苦悩:Event-related psychological distress(ERPD)と定義している。双極性障害におけるERPD発生にどのような脳領域・神経回路が関与しているか、さらにERPDの4因子である「復讐心」「反芻」「自己否定」「精神麻痺」がそれぞれ、どの脳領域・神経回路と関連するのか、という問いを明らかにすることを目的として「ライフイベント想起による心理的苦悩に病む双極性障害の脳内メカニズムの解明」を研究課題としている。 そのために、双極性障害患者、健常者を対象に、Script-driven Imagery(被験者への面接を通じて得られた過去の出来事を予め脚本化し、検査時に読み聞かせを行い、被験者にその出来事を生き生きと想像してもらい、その時に感じた身体感覚や感情を再現させる)という手法を用いて、ERPD発生中の脳活動を機能的磁気共鳴機能画像法(fMRI)で測定しERPDの脳領域・神経回路すなわち、脳内メカニズムを明らかにする。また、申請者が開発したERPD評価尺度:ERPD-24を用いて、ERPDを引き起こすライフイベントの詳細や、ERPDの重症度、4因子(復讐心・反芻・自己否定・精神麻痺)の評価を行う。 令和5年度は、健常者をリクルートし、ERPD-24を用いてERPDを引き起こすライフイベントの詳細や、ERPDの重症度、4因子(復讐心・反芻・自己否定・精神麻痺)の評価等を行い、同日にERPD発生中の脳活動をfMRIで撮像した。現在は被験者をリクルートし、データを蓄積している段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は、健常者をリクルートし、ERPD-24を用いてERPDを引き起こすライフイベントの詳細や、ERPDの重症度、4因子(復讐心・反芻・自己否定・精神麻痺)の評価等を行い、同日にERPD発生中の脳活動をfMRIで撮像した。健常群7人に対してリクルートを行い、合計17人のデータを蓄積することができた。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、双極性障害患者・健常者をリクルートし、ERPD-24を用いてERPDを引き起こすライフイベントの詳細や、ERPDの重症度、4因子(復讐心・反芻・自己否定・精神麻痺)の評価等を行い、同日にERPD発生中の脳活動をfMRIで撮像する。今後、さらに被験者をリクルートし、データを蓄積していく。
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