研究課題/領域番号 |
23K14815
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
幅田 加以瑛 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (50834496)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | うつ病 / 脳刺激療法 / 脳形態画像 / 反復経頭蓋磁気刺激療法 |
研究開始時の研究の概要 |
コロナ禍により、うつ病患者が増加し治療需要が高まっている。既存の治療法では効果に限界があり、新たな治療法として反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)が注目を集めている。しかし、治療効果を判定する生物学的指標が不足しており、刺激の頻度や時間を調整できず、患者負担が大きいため、治療導入に至らないケースが多い。刺激後の脳形態変化とrTMSの治療効果との関連があるかを、脳形態画像を用いて検証する。さらに、うつ病の病態に深く関連している脳由来神経栄養因子(BDNF)を測定し、rTMSの治療効果を示すバイオマーカーの確立を目指す。この成果により、多くの患者への治療導入と治療成績の向上が可能になる。
|
研究実績の概要 |
本研究では、うつ病治療における新たな脳刺激法(rTMS)の治療前後で、脳形態変化・脳由来神経栄養因子(BDNF)と治療効果の関連性を検討する。脳刺激の前後でMRI撮影、採血(血清BDNF)を行い、抑うつ症状との関連を見る。
2023年は、うつ病の入院患者1名に対し、他の脳刺激法(tDCS)を用いた治療は行えている。しかし、5回の通電後に皮膚の疼痛を訴えたため、患者の同意が撤回され、治療は中止となった。日本経頭蓋電気刺激臨床応用ネットワーク (J-ESCN) 研究会には定期的に参加し、うつ病に対する脳刺激法に関する最新の知識をアップデートしている。今後は他施設との連携を図り、サンプル数を増加していく。
また、本研究での脳画像解析の手法を用いて、摂食障害と脳形態の関連についても探求している。健常者31名において、摂食障害の心理尺度であるEDE-Qと直回の表面積に相関を認めた。この結果は、2023年ソウルで開催された学会(Korean Society Human Brain Mapping)にて報告された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
薬物治療とは異なり、脳刺激法(rTMS)による治療は、被験者への心理的な障壁が高く、リクルートが難航した。より簡易的で侵襲性の低いデパイスも含めた介入に変更し、研究を継続していく。
|
今後の研究の推進方策 |
介入方法について再検討し、他施設との連携を強化することで、さらなるサンプルサイズの拡大を目指す。確立した脳画像解析法においては、あらゆる精神疾患群に応用して解析をしていく。
|