研究課題/領域番号 |
23K14849
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
佐藤 英幸 順天堂大学, 保健医療学部, 非常勤助手 (20961709)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 心筋梗塞 / Dual energy CT / 冠動脈プラーク / 尿酸 / 急性心筋梗塞 |
研究開始時の研究の概要 |
高尿酸血症と心血管イベントの関係の一つとして、冠動脈プラーク内に尿酸塩結晶が蓄積し、炎症を惹起することで不安定化に寄与することが考えられている。 本研究では、DECTによる冠動脈石灰化内における尿酸成分の同定能力を評価するため、模擬血管ファントムで検証し、さらに臨床画像における尿酸塩成分と不安定プラークの関連を評価する為、冠動脈石灰化内の尿酸塩結晶の存在と、患者背景、冠動脈造影CTで得られる情報(狭窄やプラーク情報など)との関連性を調べる。 本成果により、従来法の石灰化スコアと尿酸塩結晶の蓄積に関する知見を組みあわせることで、より精度の高い心血管イベントリスク層別化の実現が期待される。
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研究実績の概要 |
本研究では、模擬血管ファントムによるdual energy CTによる尿酸成分の同定能力を検証し、さらに臨床データによる解析を行い、dual energy CTで得られる尿酸反応と動脈硬化の関連を検証することを目的としている。 模擬血管ファントムの作成に関し、尿酸が疎水性であることから、均一性を保ったファントムの作成に難渋している。現在、当初予定していた作成方法から変更し、手法1.超音波検査で活用するジェルに尿酸を混ぜる、手法2.尿酸ナトリウムを粉砕し、尿酸塩やハイドロオキシアパタイト粉末(石灰化模擬)と混ぜて、圧入することでファントムの作成が可能であることが分かり、試作版を作成している。本研究の遂行に最も良い作成方法について検討している。 また、臨床データを用いた解析では、dual energy CTによる尿酸反応と冠動脈CTで得られる不安定プラークの特徴に関連を示す結果が得られており、単純CTから不安定プラークの存在を評価できる可能性を示した。今後さらなる解析を追加し、石灰化の成分解析と動脈硬化の関連について明らかにしていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は模擬血管ファントムの作成と評価を予定していた。しかし、尿酸成分が疎水性であり、水に溶けにくことから模擬血管ファントムの作成に難渋している。 現在、別な手法で模擬血管ファントムの作成を試みている。 ファントムの作成と並行して、2023年度は患者データの登録を予定していたが、データの登録は完了しており画像解析と検証を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
模擬血管ファントムの作成に関し、本研究を遂行する上で最も良い手法を選択し、模擬血管ファントムの作成とdual energy CTにおける尿酸塩結晶の同定能力における評価を試みる。 また、臨床データを活用した検証では、尿酸と動脈硬化の進行における関連を示す結果が得られており、論文作成を始めていく予定である。
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