研究課題/領域番号 |
23K14856
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 株式会社関西メディカルネット(関西電力医学研究所) |
研究代表者 |
本田 茉也 株式会社関西メディカルネット(関西電力医学研究所), 外科(神経内分泌腫瘍・乳癌)研究部, 上級特別研究員 (40957057)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | 乳癌 / 造影MRI / 超音波 / 腫瘍免疫微小環境 / MRI / Radiomics |
研究開始時の研究の概要 |
①マルチパラメトリックMRIやradiomics解析により、腫瘍辺縁部の画像所見を定量的・定性的に評価する。腫瘍免疫微小環境の予測モデルを作成できれば、一つのバイオマーカーとなりうる上、治療開始後の経時的変化を含めて評価することでリアルタイムの腫瘍免疫微小環境にあわせた治療戦略をたてることができ個別化治療に貢献できる。 ②視覚的な定性評価によるrim enhancement (RE) は悪性を示唆する形態とされるが、偽陽性の要因となることがあり、読影者間の評価の差も大きい。REを再定義し、診断アルゴリズムを作成することによって、良悪鑑別における特異度の改善や、画像評価の再現性向上が期待できる。
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研究実績の概要 |
本研究は、乳房MRIにおいて腫瘍の悪性を示唆する所見とされるrim enhancementを呈する病変について、その特徴を見出し、細分化することにより、将来的に乳房MRIの診断能を向上させること目的とする。初期検討として、主研究機関である関西電力病院において2021年11月〜2023年5月に乳房MRIを撮像された病変のうち、腫瘤を呈し、かつ病理診断のついた81病変のMRI、超音波所見を後方視的に検討した。特に乳房超音波における辺縁高エコー帯(ハロー)は、腫瘍の周囲組織への進展部に一致するとされているが、乳房MRIにおけるrim enhancementと類似した分布を示すため、両者の一致の有無を検証した。結果、全病変の31%がrim enhancementを呈し、悪性病変では良性病変に比べ高頻度でrim enhancementがみられたものの統計学的有意差は見られなかった。Rim enhancementを呈する病変に、組織学的な傾向や、T2強調画像や拡散強調画像の所見との関連は確認できなかった。悪性病変は良性病変に比べて病変のサイズが大きく、rimの厚みの病変サイズとの相対値が小さい傾向にあった。Rim enhancementは超音波でのハローと関連はあるものの、必ずしも一致しなかった。対象病変のうちrim enhancementとハローの両方が観察される病変は、全て悪性であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は2施設での検討を予定しているが、1年目はまず関西電力病院でのデータを中心に検討を行った。
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今後の研究の推進方策 |
Rim enhancementの視覚評価において、初期検討中に細分化すべきパターンの候補がいくつか考えられた。今年度は関西電力病院および共同研究機関である京都大学において、後方視的なrim enhancementのパターン分類を試み、良悪鑑別能や病理と対比を検討する。
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