研究課題/領域番号 |
23K14857
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
打浪 雄介 北海道大学, 医学研究院, 助教 (00880543)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 適応治療 / 陽子線治療 / 膵臓癌 / 肝臓癌 / 線量評価 / 肝臓がん / 膵臓がん / 照射間変化 |
研究開始時の研究の概要 |
陽子線治療は従来のX線治療に比べ腫瘍に集中して照射可能な一方で、治療期間中の体輪郭や臓器位置の日々の変化(照射間変化)が投与線量の不確実性につながりうる。照射間変化に対応する手法として、治療期間中に治療計画を修正する適応放射線治療が提唱されている。しかし膵がん・肝がんの陽子線治療では、照射間変化に伴う線量の不確実性について十分な知見がないのが実情である。 本研究では適応放射線治療の手法を陽子線治療に応用し、より精密な治療に向けて適応陽子線治療を確立する。本研究成果により腫瘍への高線量投与と周囲臓器への線量低減を高いレベルで実現し、膵がん・肝がんに対してより安全かつ根治を目指した治療を可能にする。
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研究実績の概要 |
これまで継続してきた研究の一環として、膵臓癌に対してX線SBRTを行った症例のCT画像データを用いてInter-fractional motionの解析を行った。この研究では日々撮像されたCT画像を用いて、腫瘍と消化管の最短距離から消化管線量が予測できるかについて検討を行った。その結果、消化管線量が特に問題となる胃・十二指腸においては、日々の最短距離から消化管線量を予測することは困難であることが示唆された。また日々のCT画像の解析から、消化管には一定程度のinter-fractional motionが存在することも示唆された。本研究内容については国際学会での発表を経て原著論文として英文雑誌に受理された。 また膵臓癌・肝臓癌における適応陽子線治療の有用性を検討するために、院内での前向き臨床試験を開始した。2023年8月に院内の倫理審査委員会で研究プロトコールが承認された。2023年12月に1例目の症例登録(膵臓癌)を行い、CT画像情報の収集と適応治療の有用性について検討した。症例登録から陽子線治療終了まではプロトコール通りに治療可能であった。1例目については治療途中に適宜陽子線の線量評価を行い、治療計画の変更について検討したが、おおよそ意図した通りに線量投与がなされており、計画変更は不要であると判断した。これらの初期の探索的な研究結果の一部について3月の国内学会で発表を行った。今後も症例登録を進め適応陽子線治療への知見を蓄積すると共に、統合的な画像データ解析に必要なCT画像の収集を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究プロトコールの承認まで時間を要し、さらに準備期間を要したために実際に症例登録が始まったのは2023年12月であった。症例登録は開始されたものの、研究期間内に目標症例数を達成するに当たってはやや研究が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
進捗はやや遅れているものの、院内での研究プロトコールの承認は得られ研究は開始された。また研究を遂行するにあたり必要不可欠な医学物理部門をはじめとする他部門の協力も得ることができている。今後は目標症例数集積に向けて症例登録をさらに進めると同時に、画像データの解析を進めていく予定である。また適応陽子線治療を達成するために必要な付随する研究課題についても研究を進める予定である。
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