研究課題/領域番号 |
23K14875
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
我妻 慧 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (40738283)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 認知症 / アルツハイマー病 / 神経原線維変化 / 核医学 / 陽電子放出断層撮像 / 標準化 / 画質評価 / タウ蛋白 / PET |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病(AD)の病態を示すタウ蛋白の蓄積を描出可能なタウ陽電子放出断層撮像(PET)は、薬剤の集積量と広がりを定量的に評価でき、ADの早期発見、重症度や予後予測に寄与する。本申請研究では、ADの重症度を評価可能なタウPETの集積の広がりを再現できる改良型タウPETファントムを開発し、全国へ展開してタウPETの標準化を試みる。本研究の目的を達成すればタウPETの標準化法を日本から世界に発信し、アルツハイマー病の診断および治療の発展に貢献できる。
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研究実績の概要 |
アルツハイマー病の発症因子であるタウ蛋白病変を低侵襲で画像化できる唯一の画像検査がタウPETである。タウPETはタウ蛋白の脳内の蓄積の広がりと蓄積量を評価することができ、アルツハイマー病の重症度を評価することが可能である。申請者は2020-22年科研費事業において、タウPETの画像再構成条件を設定する客観的な手法を提案するためにタウPET専用のファントムを開発し、その初期検証を実施した。2020-22年の研究期間において、海外から臨床タウPET画像の研究の知見が蓄積され、タウPET画像の評価法が提案された。その結果、タウPETの臨床画像とタウPETファントムの画像に齟齬が認められる部分があった。齟齬の原因はタウPETファントムの構造が人の脳を完全に模擬できていない部分であり、齟齬のある部分は早期にタウ蛋白が蓄積する側頭葉内側部であり、タウ蛋白の蓄積の早期の検出において特に重要な部分であったため、タウPETファントムの改良が必要であると判断した。 2023年度はタウPETファントムの構造をよりヒトの脳の構造に近くなるような改良型のファントムを考案し、現在改良型の脳構造を作成中である。同時に、改良前のタウPETファントムを使用して、タウPET画像の画像再構成条件を決定するための方法論を整備するためにいくつかの条件で画像を作成し、2020-22年度事業で定義した評価法でタウPETファントムの画像評価を遂行中である。また、国内の2施設3機種の最新のPET/CT装置でタウPETファントムのデータを取得し、標準化に向けた画像再構成条件を決定する検討も進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は2023年度中にタウPETファントムを改良する予定であったが、改良案の決定に時間を要した。改良型のタウPETファントムは2024年の夏頃に完成する予定である。その間はタウPETの標準化に向けた多施設の検討を進めてる。
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今後の研究の推進方策 |
複数のPET/CT装置でタウPETファントムの測定データがあるので、タウPETに最適な画像再構成条件を決定するための検討を進める。また、同時に画像再構成条件を決定するための方法論を整備し、タウPETの標準化に向けた検討を進める。
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