研究課題
若手研究
広く用いられているfunctional MRIは賦活に伴う血流変化を利用するもので、賦活している神経細胞群に近隣する脳表静脈周辺が広く賦活領域として描出されることが多く、その70%が偽陽性であると指摘されている。我々は細胞内のような高粘性状態では常磁性体である酸素分子がMRI信号に与える影響が著しく増強されることに気付き、賦活神経細胞内の酸素濃度変動が引き起こすMRI信号変化を捉えることで、賦活領域を直接捉えられると考えた。本研究は、拡散強調撮像法を改良し細胞内からのMRI信号のみを強調し、細胞内の酸素濃度変化による信号変動を敏感に捉えることで、真の賦活領域を描出及び賦活強度の定量化を目指す。