研究課題/領域番号 |
23K14884
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
齊藤 良明 弘前大学, 医学研究科, 講師 (70648013)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | デジタル圧力測定 / インフレーター / 大動脈バルーン / カテーテル治療 / 大動脈 / バルーン / 全自動 |
研究開始時の研究の概要 |
現在大動脈弁狭窄症や大動脈瘤の治療において、バルーンカテーテルでデバイス本体を血管壁に圧着する際、手動でインフレート/デフレートする必要がある。しかし、術者や助手の経験やX線透視映像、手掌の抵抗によって造影剤の注入量や注入圧を決定するしか方法がなく、均一な手技ができない。この問題を解決するため、熟練術者/助手のインフレート・デフレートのパターンを解析し全自動インデフレーターの基礎技術を開発することが本研究の目的である。今後ロボット技術の進歩により、経カテーテル的手術においてもロボット支援下や全自動手術が可能になることが予想され、全自動インデフレーターの基礎技術はその基本となることが期待される。
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研究実績の概要 |
まず、令和5年度計画のとおり、デジタル数値で圧のデータを収集するためにデジタル圧力測定計(株式会社クローネ製)を購入した。TAVIで使用している手動バルーンを入手(エドワーズライフサイエンス社製、Sapienバルブ)し、耐圧チューブを用いて模擬回路を組み立てた。測定に用いる圧力測定計は工業製の圧力測定器であり、医療用の耐圧チューブの接続に工夫を要した。金属製の変換器を数個組み合わせ、止水テープで巻いて接続可能となった。これにより10atmの圧でも漏水しなくなった。デジタル圧力計はBluetoothでPCに出力可能であり、これを本研究者がインフレーターを用いて動作可能か検証した。手動インフレーターの手元圧と出力圧は誤差もほとんどなく、問題なく測定できていることがわかった。(通常のTAVIで施工するバルーン圧、4-5atmを最大圧とし、インフレート、デフレートを繰り返し行った。)令和6年度以降から開始予定の臨床における圧測定の際、実際の患者に使用するためには、計器と回路の間に遮蔽が必要(無菌状態を担保するため)であり、圧力測定器と回路の間にフィルターを挟むことで対処することを考慮している。このフィルターの影響で実際のインフレーターの示す圧と測定値に誤差が生じないか検証を行っている最中である。フィルターの有無によって手元圧(バルーン付属のアナログ計)と測定値に差異が生じていないか繰り返しデータ測定を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り模擬回路に接続して圧力測定が可能であることを立証した。実際の患者に使用するために遮蔽を置く必要があり、人工心肺装置における圧力計器に使用するフィルターを挟むことで対処しようとしている。実際のインフレーターのアナログ計が示す圧力と測定されるデジタルの圧力の差がないか検証する必要があり、予定より時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
令和六年には予定通りデジタルインジェクターを使用して圧力の再現を行う予定としているが、当該インジェクターを扱っていた株式会社メイワフォーシスが同インジェクターの取り扱いを中止したため、国内で同インジェクターを取り扱っている会社が存在しないことが判明した(同インジェクターはドイツ製である。)。よって代替機器、手段を考案中である。
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