研究課題/領域番号 |
23K14885
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
市川 真由美 山形大学, 医学部, 助教 (20466634)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 心臓放射線治療 / 心室頻拍 / 重粒子線治療 / 定位放射線治療 / Cardiac Radioablation / Ventricular Tachycardia / Particle Therapy |
研究開始時の研究の概要 |
致死性不整脈である心室頻拍に対する新たな治療方法として、X線定位放射線治療による放射線アブレーションの臨床試験が行われ始め良好な結果が報告されてきているが、周囲正常組織への有害事象の報告も出てきている。 より線量集中性よく、治療効果を高めつつ有害事象を減らした放射線アブレーションには粒子線を用いた治療が望ましいと考えた。本研究では山形大学の病院併設重粒子線センターの利点を生かし、循環器内科協力体制のもと、重粒子線アブレーションを臨床応用していくための至適線量の探索、検査方法・照射技術の確立を行う。
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研究実績の概要 |
致死性不整脈である心室頻拍に対する新たな治療方法として、近年X線定位放射線治療による放射線アブレーションの臨床試験が行われ始めているが、より線量集中性よく、治療効果を高めつつ有害事象を減らした放射線アブレーションには粒子線を用いた治療がより望ましいと考えこの研究を創案したが、研究費がついたため当院の総合病院併設型重粒子線治療センターの強みを活かし循環器内科への研究協力を依頼し、研究体制を整えた。 重粒子線アブレーションを臨床応用していくための至適線量の探索、検査方法・照射技術の確立を行う予備研究として進捗があったものとしては胸部重粒子線治療患者10症例のCTを用いた検討をし、現在用いている固定方法と呼吸同期CTで問題はないこと、心拍の拍動位相よりも呼吸での移動位相が大きいことを明らかにした。 今後は循環器内科と協力し、当院における過去のVT症例のCTを用いて治療計画を行うin silico研究を推進させる予定である。また、今後カテーテルアブレーションを行う症例に4D-CTを施行し、in silico研究を推進させる予定である。 動物実験に関しては実施に向けた関係各所の調整に時間を要している。またファントムを用いた研究は予算上難しい可能性が出てきている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
① モデル動物を用いた心臓電気伝導変容の至適線量を探索する線量増加試験に関しては照射器を用いた実験の実現可能性について検討しているところであり、こちらの検討に時間を要している。 ② 過去症例を用いた重粒子線治療計画の検討および最適化とX線SBRTとの比較検討に関しては、循環器内科から提供いただくVT過去症例の選別に時間を要していることと、治療計画装置を用いたin silico研究における検討項目の決定に時間を要しているが、徐々に症例集積中である。 ③ 心拍による位置移動に対するスキャニング照射の検討に関しては、予定していた4Dファントムが非常に高額であり、本研究予算のみでは購入が難しい。引き続きin silicoでの検討で位置移動での線量分布への影響を検討する。 ④ 照射settingの検討に関しては、当院で重粒子線治療を行なった肺癌症例の画像を用いた検討を行い、通常の仰臥位での呼吸同期CTにて固定・呼吸移動対策は問題ないことが分かった。
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今後の研究の推進方策 |
先に述べたように照射settingの検討に関しては、通常の仰臥位での呼吸同期CTにて固定・呼吸移動対策は問題ないと考えられるため、今後は循環器内科から提供いただくVT過去症例の画像を用い、治療計画装置を用いたin silico研究を推進させてX線でのSBRTに対しての重粒子線治療での優位性が示せればと考えている。
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