研究課題/領域番号 |
23K14921
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
三田村 克哉 香川大学, 医学部附属病院, 病院助教 (20715081)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | PET / 頭頸部扁平上皮癌 / コンパートメントモデル解析 / 18F-FLT PET / 18F-FDG PET / 分子イメージング / 頭頸部癌 / 治療効果判定 |
研究開始時の研究の概要 |
頭頸部扁平上皮癌の治療は放射線化学療法が選択される場合が多い。治療効果判定はCT・MRIなどの形態画像で治療前後の腫瘍サイズの変化で行われるが、正確な評価が困難な場合がある。この問題を解決するためにPET分子イメージングが注目されており、F-18 FDGでは糖代謝、F-18 FLTでは核酸代謝が評価できる。 さらに今回、新たな評価方法としてコンパートメントモデル解析とテクスチャー解析を応用し、正確な代謝量や腫瘍内部評価が可能となり、従来法と比べ精度向上を検討する。本研究の目的が達成されれば、正確な治療効果判定が可能となり、その後の治療戦略の決定に寄与する。
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研究実績の概要 |
頭頸部扁平上皮癌の治療は放射線化学療法が選択される場合が多い。治療効果判定はCT・MRIなどの形態画像で治療前後の腫瘍サイズの変化で行われるのが通常であるが、治療後変化の影響もあり、正確な評価が困難な場合がある。この問題を解決するために分子イメージングが注目されているが、18F-Fluorodeoxyglucose (18F-FDG) PETは治療後に生じる炎症巣に集積を示すという欠点がある。 新たな評価方法としてコンパートメントモデル解析に着目した。コンパートメントモデル解析では病変内に取り込まれた薬剤を反映した画像であるKi画像と血管内に存在する薬剤を反映した画像であるdistribution volume画像(DV画像)を分離して表示することができる。従来の評価法であるSUV画像と比較検討した。 対象は治療前に18F-FDG PET検査を行った頭頸部扁平上皮癌患者10名である。その結果、KimaxとSUVmax(p<0.001)、KipeakとSUVpeak(p<0.001)、KimeanとSUVmean(p<0.001)にそれぞれ有意な相関が得られた。また、DVmaxとSUVmax(p<0.005)、DVpeakとSUVpeak(p<0.005)、DVmeanとSUVmean(p<0.002)にそれぞれ有意な相関が得られた。コンパートメントモデル解析から求まるKi値は有用な半定量的指標である事が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
頭頸部扁平上皮癌患者に18F-FDG PET検査を実施し、コンパートメントモデル解析を適応している。その結果、Ki画像とDV画像が求められ、それぞれの定量値が算出できている。しかし、頭頸部扁平上皮癌患者に18F-FLT PET検査を計画しているが、その症例数が少ないため、その有用性の検討が不十分である。
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今後の研究の推進方策 |
頭頸部扁平上皮癌患者に18F-FDG PET検査を行い、コンパートメントモデル解析およびテクスチャー解析を適応する予定である。また、細胞増殖能を評価できる18F-FLT PET検査を行い、コンパートメントモデル解析などを適応する予定である。
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