研究課題/領域番号 |
23K14925
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
横山 陽一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (20936744)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 骨盤臓器脱 / 排尿障害 / 術前 / 術後 / 立位CT / 高齢者 / 骨盤底障害 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化社会を迎え、骨盤臓器・筋群の機能低下に伴う骨盤底障害や下部尿路障害の患者は非常に多く、骨盤臓器脱や排尿障害の症状を引き起こす。これらは著しく生活の質を低下させ、高齢者が健康な社会生活を送るうえで大きな課題である。骨盤底機能や排尿機能は立位や座位でないと評価できない。本研究では、健常者および骨盤臓器脱の疑いがある患者、排尿障害のある患者を対象に、立位CTを用いて骨盤底の状態や排尿機能動態を解析する。これにより、病態の解明、早期診断や重症度分類のための基準作り、更には機能改善の指標になる所見を明らかにし、治療効果判定に関する方法論を確立したいと考えている。
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研究実績の概要 |
超高齢社会を迎え加齢や骨盤臓器・筋群の機能低下による骨盤底障害および下部尿路障害を有する患者が多い。これら疾患の評価は自覚症状および視診や内診といった他覚的所見を基本として診断されており、これらの診断法は定量的な評価、診断法とは言いがたい。定量的な評価法として超音波検査、CT、MRIといった画像検査があるが、臥位(寝た状態)での検査が一般的である。一般的にこれら疾患は立位で症状が明らかになるものであり、臥位での画像検査はこれら疾患のありのままの姿を反映しているとは言いがたい。そのような背景があり、立位でのイメージングが必要と考えている。本研究では、無症候性健常者、骨盤臓器脱疑い、排尿障害疑い患者を対象に、立位CTを用いて骨盤底の状態や排尿機能動態の解析を行う。具体的には(1)女性骨盤臓器脱の評価、(2)女性骨盤底の弛緩と尿失禁の重症度の相関性、(3)男性の排尿障害の病態解明と早期診断法の確立を行いたいと考えている。今年度、(1)、(2)に関して、骨盤臓器脱6症例の術前および術後CTを撮影した。(3)に関しては症例蓄積および解析が遅れている状況である。2024年度および2025年度において(1)、(2)、(3)とも症例蓄積を進めるとともに、(3)に関しては比較検討のため男性健常人を対象とした撮影を2024年度より行う。現時点で得られた研究成果について国際学会での発表および学術図書への掲載を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究課題である(1)女性骨盤臓器脱の評価、(2)女性骨盤底の弛緩と尿失禁の重症度の相関性の検討、(3)男性の排尿障害の病態解明のために通常の臥位CTに加えて、立位CT撮影が必要であるが、立位CT撮影への協力が得られた症例が少なく、症例蓄積が進んでいない。そのため、進捗状況を「遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
(1)女性骨盤臓器脱の評価、(2)女性骨盤底の弛緩と尿失禁の重症度の相関性に関しては、本年度と来年度で目標症例数へ到達するように症例蓄積を進めていき、解析を行っていく。(3)男性の排尿障害症例の蓄積については、当該診療科(泌尿器科等)に働きかける方針である。また(3)については比較検討のため男性無症候性健常者を対象とした撮影を2024年度より行う。
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