研究課題
若手研究
先天性完全房室ブロック(CCAVB)は稀な疾患ではあるが、発症した胎児は子宮内死亡や出生後ペースメーカー挿入術を要する予後不良な疾患である。一方心内構造異常を伴わないCCAVBの多くが母体膠原病との関連があり、高率に母体自己抗体が陽性となる。抗SSA/Ro抗体に代表される自己抗体が経胎盤性に胎児心臓の刺激伝導系を障害することがCCAVBの原因とされているが、抗SSA抗体保有者母体の同疾患発症率は1~2%と低率である。本研究では抗SSA抗体保有者の胎児の胎児心機能・房室伝導障害、臍帯血中のサイトカイン、臍帯血白血球遺伝子発現の解析、自己抗体など測定することで、同疾患発症の機序解明をめざす。