研究課題
若手研究
小児急性肝不全は、生存率50-70%と予後不良な疾患で、約半数が成因不明とされている。成因不明の中にも一部ウイルス性が含まれている可能性が指摘されている。小児急性肝不全の病態にはウイルスによる直接的侵襲の他、宿主の感受性や免疫応答が病態に深く関わっていると考えられる。本研究では次世代シーケンスを用い、これらのウイルス性肝障害の症例の蓄積を図るとともに、近年病態解明に応用されているシングルセルシーケンスを用い、血液中の全免疫細胞の遺伝子発現情報を細胞単位で解析し、他の成因による肝障害と比較することで、ウイルス性肝障害の背景にある免疫応答の異常を解明し、早期診断や、新規治療戦略の検索につなげる。