研究課題/領域番号 |
23K14994
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
赤川 翔平 関西医科大学, 医学部, 講師 (80714881)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / 食物アレルギー / 食物繊維 / 酪酸産生菌 / 酪酸 / 制御性T細胞 / 機能性大麦 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは、小児の鶏卵アレルギー患者では酪酸産生菌の減少に特徴づけられる腸内細菌叢の乱れ(dysbiosis)を来たしていることを明らかにした。本研究では、私たちが過去に取り組んだ小児腸内細菌叢の解析手法をもとに、「機能性大麦の継続的な摂取が、食物アレルギー患者の酪酸産生菌減少に特徴づけられるdysbiosisを是正し、食物アレルギーの新たな治療法になり得る」という仮説をプラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験を用いて検証することを目的とする。本研究の成果は「腸内細菌叢を変化させることでアレルギー疾患を克服する」という新しい治療概念に繋がる重要な一歩であると考える。
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研究実績の概要 |
アレルギー疾患の患者において腸内細菌叢の乱れ(dysbiosis)が認められることが相次いで報告されている。申請者らは、小児の鶏卵アレルギー患者では酪酸産生菌の減少に特徴づけられるdysbiosisを来たしていることを明らかにした。酪酸は腸管において、過剰な免疫応答を抑制する役割を担う制御性T細胞の分化・誘導を促進するため、dysbiosisの是正が食物アレルギーの新たな治療標的となり得る。一方で、申請者らは食物繊維を豊富に含んだ機能性大麦の継続摂取が酪酸産生菌を増加させることを報告した。本研究では、私たちが過去に取り組んだ小児腸内細菌叢の解析手法をもとに、「機能性大麦の継続的な摂取が、食物アレルギー患者の酪酸産生菌減少に特徴づけられるdysbiosisを是正し、食物アレルギーの新たな治療法になり得る」という仮説をプラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験を用いて検証することを目的とする。 本研究では対象は申請者らの施設を初めて受診した1歳から8歳の卵アレルギーの患者50名とする。対象をランダムに2群に分け、機能性大麦入りクッキーもしくはプラセボを週4回以上、16週間摂取してもらい、摂取前後の腸内細菌叢および食物アレルギーの臨床データを2群間で比較する。 目標症例数は50例であり、2023年度からリクルートを開始した。2023年度終了時点6例のリクルートが完了している。当初の予定からやや遅れており、2024年度はさらに積極的にリクルートを行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
同意取得率が想定していたよりも低いため、リクルートに難航している。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間中の対象者の負担を軽減するため、来院回数を減らすなど研究計画に微修正を加え、引き続き積極的にリクルートを行っていく。
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