研究課題/領域番号 |
23K14995
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
伊東 和俊 福岡大学, 医学部, 助教 (10782831)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ウレアプラズマ / 新生児感染症 / 慢性肺疾患 / 新生児 / 新生児呼吸障害 / 発達障害 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、新生児、特に早産児におけるウレアプラズマ感染症の病態や経過を解析する研究である。女性の膣内に存在するウレアプラズマは非妊娠時には病原性は低い。しかし、妊娠期の上行性感染による絨毛膜羊膜炎が流早産の原因となることが知られている。その結果、早産児の慢性肺疾患や神経障害等の合併症を引き起こすとされる。ウレアプラズマは通常の細菌培養では検出が困難であり、早期発見が難しくその影響は明らかではない。本研究は、新生児におけるウレアプラズマ感染症を早期に検出し、その病態と短期的・長期的影響を明らかにすることを目的としている。
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研究実績の概要 |
2023年8月~2024年5月9日までにNICUに入院した新生児のうち、院内出生の新生児に対してウレアプラズマの培養を行った。培養は可能な限り生後早期に採取した。他院での出生および明らかな外表奇形を有するもの、生後1日以上経過してからの入院症例は除外した。 解析数は50症例であり、出生週数37週以上 10症例、28~36週 24例、28週未満 16症例であった。体重別の内訳は低出生体重児 22例、極低出生体重児(1,500g未満)4例、超低出生体重児(1,000g未満) 13例であった。全検体の各中央値は以下である。出生週数 33.1±0.7週、出生体重1789.5±121.8g、体重分布はAGA 41例(84%)、HFD 2例(4%)、LFD 4例(8%)、SGA 3例(6%)。このうち、超早産児(28週未満)、超低出生体重児(1,000g未満)のみを解析すると、症例数は16症例であり、その中央値は出生週数は26.1±0.3週、出生体重892.5±51.1g、体重分布はAGA 15例(93.8%)、SGA 1例(6。2%)、HFD・LFDはいずれも0であった。ウレアプラズマ陽性例は2症例であり、いずれも超早産児(28週未満)、超低出生体重児(1000g未満)であり、前期破水および絨毛膜羊膜炎を伴っていた。また、臨床経過ではいずれの症例も気管挿管および人工呼吸器管理が行われている。 約半数が入院加療を継続中であり、ウレアプラズマ陽性例が2症例であるため、比較検討および統計学的評価には至っていない。今後、さらなる症例の蓄積を行い、および診療録の結果を用いた比較検討を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当院における培養検査の至適条件などを解析するため、準備が遅れた。そのため、研究開始時期がやや遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
症例数の蓄積および他サンプル(気道分泌物、胃液)での培養を行う。また、退院時の診療録のデータを用いて、呼吸状態の評価、臨床経過の比較を行う。
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