研究課題
若手研究
壊死性腸炎(NEC)は激しい炎症により消化管が壊死する疾患で、劇症症例の死亡率は20-30%にも上る。そのため、発症リスクの高い胎児において、NECの発症または劇症化を防ぐ「予防的治療法」の開発が望まれる。しかし、NECの発症機序は明らかでなく、有効な治療法はない。当研究室では生体回腸を体外で模倣し、自然免疫応答をも再現できる高機能化されたヒト小腸立体臓器モデルの作製に成功している。本研究ではこれを用いることで、NEC病態に関連する粘膜炎症や組織傷害を体外で再現し、そのメカニズムを解明する。また、NECの予防的治療薬開発に資するバイオモデルを構築する。