研究課題
若手研究
進行肝細胞癌に対しては複合免疫療法が標準治療として確立されたものの、その治療効果は十分ではない。その一因として多くの肝細胞癌がCD8+T細胞等の免疫細胞浸潤の少なく、抗腫瘍免疫活性の乏しい”non-inflamed”という腫瘍微小環境であることが挙げられる。本研究課題では、「腫瘍進行に伴う遺伝子異常の蓄積が”inflamed”な微小環境を誘導する」という仮説に基づき、”inflamed”な腫瘍微小環境に導く因子の解明を目的とする。肝細胞癌の腫瘍進行に関連する遺伝子変異に着目したゲノム解析・免疫学的解析を行い、さらにマウスモデルを用いた検証を行う。
すでに得られている異なる時点での腫瘍サンプル(早期癌と進行癌、経血管的治療および分子 標的薬治療前後)を用いてWhole exome sequenceを行った。一部の症例においてはRNA-sequenceも行った。