研究課題/領域番号 |
23K15074
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
芥川 剛至 佐賀大学, 医学部附属病院, 助教 (40839057)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 膵癌 / 脂肪組織 / IRF9 / インターフェロン |
研究開始時の研究の概要 |
固形臓器に発生する悪性腫瘍のなかでも3年生存率が15%と著しく予後不良である。膵癌細胞の生存、増殖、浸潤、進展における脂肪組織の動態・役割と制御機序および相互作用の解明とIRF9が及ぼす影響、実臨床における役割を解明することで、次世代の膵癌治療の研究基盤の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
三次元培養下での膵癌細胞株と脂肪組織の相互作用について研究した。脂肪組織と共培養した群では、膵癌細胞の肥大化、重層化、構成する腺管の増加が見られた。また、細胞増殖能の増加ならびにアポトーシスの抑制を免疫染色で確認した。以上より、脂肪組織が膵癌細胞の形態を変化させ、生存・増殖・浸潤の活性化を担っていることが判明した。 脂肪組織と共培養した膵癌細胞株において、interferon regulatory factor(IRF)のmRNA発現増加が見られた。Western blot analysisで、上記タンパク発現を解析したところ、脂肪組織と共培養した群において、IRF9のタンパク発現増強が見られた。さらに、IRF9が関与するsignal pathwayに着目し、IRF9/STAT pathwayのSTAT1、STAT2、STAT3のタンパク発現が増加していた。 また、酸化ストレスシグナル(NF-κB)の抑制が見られたほか、細胞老化のマーカーであるH2AXの抑制も見られた。 培養液中のIFN濃度を測定したとこと、脂肪組織と膵癌細胞株を共培養した群においていIFN濃度が上昇していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定であった、ヒト切除膵癌検体におけるIRF9発現の解析、切除検体を用いた免疫染色、ISHは解析途中であり、当初の予定より遅延が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
ヒト切除膵癌検体におけるIRF9発現の解析を進め、臨床データとの関連性なども並行して解析する。 また、IRF9阻害剤の作成を進めるにあたり、siRNAによるタンパクknockdownなどの実験を遂行していく。
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