研究課題
若手研究
がんサバイバーの主要な死因は、心血管死である。ドキソルビシンは薬剤抵抗性や再発例に有効であるが、不可逆的な心筋傷害を引き起こす。未だドキソルビシン心筋症の発生を抑制する治療法は確立していない。DGKは、脂質メッセンジャーであるジアシルグリセロールをリン酸化してホスファチジン酸に変換する脂質代謝酵素である。DGKζは、ユビキチンプロテアソーム系を介してp53の分解を促進する。ドキソルビシン心筋症では、p53活性化を介した心筋細胞アポトーシスが心機能を増悪する。DGKζに対する遺伝子介入がドキソルビシン心筋症の発症を抑制するかを明らかにする。ドキソルビシン心筋症に対する新たな治療法の開発を目指す。