研究課題/領域番号 |
23K15093
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田嶋 美裕 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (20849880)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | SGLT2阻害薬 / 心不全 / 糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病患者では心不全リスクが高く、心不全の発症は予後を悪化させる。糖尿病治療薬のナトリウム-グルコース共輸送体(SGLT2)阻害薬は、心臓の左室機能やリモデリングを改善することや、心血管イベント・心不全の要請効果、肝臓など全身の諸臓器への有益な効果が知られている。 本研究では、SGLT2阻害薬トホグリフロジンのin vivo投与下で、肝臓由来FGF21が心臓へ及ぼす作用、およびトホグリフロジンの左室機能・スティフネス改善機序を解明するため、肝臓特異的FGF21ノックアウト(KO)マウスを作製し、心臓及び諸臓器の分子生物学的・組織学的解析を行う。
|
研究実績の概要 |
SGLT2阻害薬は、糖尿病患者の心血管イベントおよび心不全抑制だけでなく、肝臓、腎臓、膵臓、脂肪組織等、全身の諸臓器への有益な効果も知られている。本研究では、多臓器連関のうち、特に心肝連関に着目し、心肝連関関連に関わるシグナル因子FGF21と関連したに着目して、SGLT2阻害薬の心不全改善機序を解明することを目的とする。 2023年度は、心不全マウスにおいて、肝臓由来FGF21がもたらす心臓への遺伝子学的・組織学的変化、肝臓由来FGF21が心臓に及ぼす遺伝子学的・組織学的変化への、SGLT2阻害薬の関与を、以下の手順で調べている。 ①肝臓特異的FGF21 KOマウスおよび糖尿病合併心不全モデル作製、②トホグリフロジン投与下での心機能・形態のin vivo評価、③諸臓器のFGF21および糖脂質代謝に関する分子生物学的解析、④心臓の心肥大・線維化・抗酸化に関連する分子生物学的解析、⑤心臓の線維化・脂肪蓄積に関する組織学的解析 これら解析の結果、肝臓特異的FGF21 KOマウスでは高血糖および心肥大をきたすこと、高脂肪食投与により高血糖・心肥大の程度が強くなる傾向が見られた。現在、組織学的解析を進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
肝臓特異的FGF21 KOマウスの作製に想定以上の時間を要し、そのために以降の予定に遅れが生じている。
|
今後の研究の推進方策 |
肝臓特異的FGF21 KOマウスの作製は概ね完了したため、上記①~⑤に続き、以下の実験を進める予定である。 ⑥諸臓器での網羅的遺伝子発現解析(RNAシーケンシング) ⑦心筋からのタイチン抽出・解析
|