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炎症性ケモカインに着目した難治性全身血管病の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K15109
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

平出 貴裕  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (20897673)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード難治性血管病 / RNF213 / 遺伝子 / マウス実験 / 肺動脈性肺高血圧症 / もやもや病 / 炎症性ケモカイン / 遺伝性疾患
研究開始時の研究の概要

申請者の研究チームは、もやもや病の発症感受性遺伝子変化であるring finger protein 213 (RNF213)のR4810Kバリアントが、健常人集団と比較して日本人肺動脈性肺高血圧症患者に多く認め、生命予後不良因子であることを報告した。またRNF213 R4810Kバリアントは末梢性肺動脈狭窄症、もやもや病など、全身の様々な難治性血管病変の発症と関連しており、「RNF213関連血管病」という新規疾患概念を提唱した。本研究では、炎症性ケモカインに着目して、炎症性ケモカインが難治性血管病を惹起するメカニズムを解明し、血管炎症に関連した新規治療ターゲットを探索することが目的である。

研究実績の概要

RNF213 R4810Kバリアントは、日本人を含めた東アジア人に特有の遺伝学的変化であり、肺動脈性肺高血圧症やもやもや病、末梢性肺動脈狭窄症など、複数の難治性血管病の発症に関連している。これらの全身血管病は既存の薬剤に対する反応性が乏しく、根治療法は確立していない。これまでRNF213 R4810Kバリアント陽性マウスを作製し、低酸素環境下で肺高血圧症モデルを作製した基礎研究を遂行し、肺高血圧症を呈したRNF213 R4810K変化陽性マウスにおいて炎症性ケモカインが有意に上昇しており、阻害薬投与により肺高血圧症が軽症化したことから、この炎症性ケモカインが肺高血圧症発症に関与していることを明らかにした。この炎症性ケモカインは、ヒトの肺高血圧症患者肺検体においても同様の変化があり、臨床現場への応用が期待される研究成果であった。本研究では、RNF213 R4810Kバリアント陽性マウスを用いて、脳動脈や肺動脈、大動脈、腎動脈などの全身血管病の病態解明を行い、肺高血圧症のみならず他の難治性血管病における新規創薬ターゲットの探索を実施することが目的である。マウスに対して低酸素負荷やアンジオテンシン変換酵素阻害薬、high-fat dietなどの血管障害を加え、各血管の表現型を確認する。また肺高血圧症で着目した炎症性ケモカインに対する阻害薬投与も実施し、全身の血管病変が抑制できるかも検証を行う。難治性血管病に対する創薬を目指した基礎研究である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

COVID19感染拡大の影響で動物実験室の使用が制限され、現状やや進行は遅れている。炎症性ケモカインに着目した肺高血圧症病態解明の研究成果は現在論文投稿に向けて準備中である。

今後の研究の推進方策

大動脈や腎動脈、脳動脈などの解析を進めている。また低酸素負荷以外の血管病を惹起する因子を投与する研究を進めていく予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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