研究課題/領域番号 |
23K15118
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
岩井 雄大 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (00894164)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 冠動脈疾患 / 中性脂肪 / 末期腎不全 |
研究開始時の研究の概要 |
維持透析を要する末期腎不全(ESRD)患者は心筋梗塞などの心血管疾患発症のハイリスクである。ESRD患者の予後の改善において薬物治療によりLDLコレステロール値を低下させる事が推奨されているが、有効性は低いとされる。本研究では、ビックデータ(CLIDAS)を用いた研究および血管内イメージングを用いた研究からESRD患者における厳格なLDLコレステロール値管理および中性脂肪値管理の有効性を検証し、ESRD症例に対する心血管疾患発症予防治療の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
維持透析を要する末期腎不全(ESRD)症例は、従来の薬物療法下でも心筋梗塞などの 心血管疾患発症リスクが高い病態であり有効な予防対策が必要である。申請者はESRD合併率 の高い糖尿病症例に対するLDL-C管理の限界な らびに中性脂肪代謝の意義を報告してきた。高中性脂肪血症はESRD症例が合併する脂質異常症の特徴であり、中性脂肪代謝にフォーカス した治療がESRD症例において有効である可能性も推察される。本研究計画では、ESRD症例に対する心血管疾患発症予防治療の確立を目指 し、超厳格なLDL-C管理と中性脂肪代謝に着目し以下2つの研究計画を行っている。 ・研究計画1: ビッグデータCLIDASを用いたESRD症例における超厳格なLDL-C管理(<55mg/dl)・中性脂肪管理と心血管予後の関連の解明研究 ・研究計画2: 血管内イメージングを用いたESRD症例のプラーク進展・不安定化における中性脂肪代謝の意義解明研究 研究計画1では、ビックデータCLIDASの構築及びデータ整理を継続している。CLIDASは国内7施設の9000例におよぶ冠動脈疾患に対して経皮的冠動脈形成術(PCI)を行った症例を含むレジストリであり、797例のESRD症例を有している。現在は、LDL-C、HDL-C、中性脂肪値などのデータ収集及び整理を中心に行っている。 研究計画2では、血管内イメージングデバイス(NIRS-IVUS)を用いてPCIが施行されたESRD症例の前向き登録を継続している。現時点で20症例ほど登録しており、今後も登録を継続する予定である。さらに登録症例における血管内イメージングの解析も並行して開始している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画1に関しては、データ量の多さからデータ確認及び整理、解析に時間を要している。 研究計画2に関しては、ESRDに対するPCIが複雑な治療になりやすいことから現時点で20例程度の登録にとどまっており、令和6年度も症例登録を継続する。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画1に関しては、本年度中にデータの確認・整理を終了し、LDL-C、HDL-C、中性脂肪などにおける時間加重平均値 (time-weighted average)の算出などの解析を行い、論文の執筆を開始する。 研究計画2に関しては症例登録を継続し、並行して登録症例における血管内イメージング解析を継続する。令和7年度までに50例の症例登録を検討している。
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