研究課題/領域番号 |
23K15122
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 遥 東北大学, 医学系研究科, 助教 (90803883)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 右心不全 / 肺高血圧症 / MCU / ドブタミン |
研究開始時の研究の概要 |
ドブタミン負荷検査は左室予備能の評価法として用いられるが、右室予備能の評価法としての有用性は不明である。肺高血圧症患者において、ミトコンドリア・カルシウム・ユニポーター(MCU)開口確率の低下によるミトコンドリア内カルシウムとATP産生低下は右室予備能低下に関与している可能性がある。 本研究は、肺高血圧ラットと心筋特異的MCU欠損マウス肺高血圧モデルを用いて、①右室心筋収縮能と摘出した多細胞右室心筋収縮能のドブタミン負荷に対する反応性の比較、②収縮関連タンパクとCa調整タンパク発現量を比較することにより、ドブタミン負荷による右心室予備能評価の有用性とその根拠を明らかにすることを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、肺高血圧ラットと心筋特異的MCU欠損マウス肺高血圧モデルを用いて、①右室心筋収縮能と摘出した多細胞右室心筋収縮能のドブタミン負荷に対する反応性の比較、②収縮関連タンパクとCa調整タンパク発現量を比較することにより、ドブタミン負荷による右心室予備能評価の有用性とその根拠を明らかにすることを目的としている。 肺高血圧モデル動物の右室予備能を評価するため、まず、肺高血圧モデルマウスを作成した。 モデルマウスの右室心筋から多細胞心室筋(トラベクラ)を摘出し、発生張力(force : F)、心筋収縮能の指標として最大収縮速度(dF/dt)、最小弛緩速度(-dF/dt)を測定すると、いずれも、モノクロタリンモデルではコントロールモデルと比較して低下していた。また、モノクロタリンモデルでは、ミトコンドリアカルシウムユニポーターの発現が増加していた。 MCUflox/floxマウスとα-myosin heavy chain (Myh6)-cre+/-マウスを交配し、心筋特異的MCU欠損マウス(MCUflox/flox/ Myh6-cre+/-)を作製した。心筋特異的MCU欠損マウスとリッターメイトマウスでは、発生張力や最大収縮速度(dF/dt)、最小弛緩速度(-dF/dt)に差はみられなかった。 現在、心筋特異的MCU欠損マウスでの右室肥大を引き起こすため、モノクロタリン投与を行い、モデル動物を作成中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
MCU欠損マウスでは、モノクロタリンによる肥大が誘発されにくく、評価が難しいため。
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今後の研究の推進方策 |
モノクロタリンの薬剤投与だけではなく、肺動脈結紮による圧負荷により右室肥大を誘発させ、同モデルで実験を進める予定である。
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