研究課題/領域番号 |
23K15131
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岸本 真治 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (30820667)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 原発性アルドステロン症 / KCNJ5変異 / 血管内皮機能 / 体細胞変異 |
研究開始時の研究の概要 |
原発性アルドステロン症は、高血圧症の10%を占める二次性高血圧である。原発性アルドステロン症患者はアルドステロン産生腺腫(APA)と特発性アルドステロン症(IHA)に分類され、片側APAの場合は病側副腎切除術が推奨されている。近年、APAの体細胞変異(KCNJ5, ATP1A1, ATP2B3, CACNA1D, CTNNB1)が原因として注目されている。しかし、体細胞変異による副腎切除術の血管内皮機能への影響は明らかになっていない。本研究ではAPA患者の体細胞変異の違いが、血管内皮機能へどのように影響するかを明らかにし、適切な治療戦略を明らかにする。
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研究実績の概要 |
当院でAPAと診断し、副腎切除術を施行し摘出した79症例で検討した。副腎腫瘍内にCYP11B2を発現して、アルドステロンを産生している腺腫部分を同定した。KCNJ5, ATP1A1, ATP2B3, CACNA1D, CTNNB1のプライマーを作成し、次世代シークエンサーを使用して、腺腫から体細胞変異の有無・種類を同定した。genotypingできていない10症例を除外し、69症例で検討を行った。46例がKCNJ5変異を持っており、23例がその他の変異であった。血管内皮機能を定量的に評価する方法として確立されているFMD、血管平滑筋機能を定量評価する方法としてNID、および血管スティフネスとしてbaPWVを手術前と手術後3か月で測定を行った。また、我々の血管機能データベースから、本態性高血圧患者を組み入れ、プロペンシティースコアマッチングを行い、本態性高血圧と比し、KCNJ5変異群、KCNJ5変異以外の変異群でFMD、NID低下していた。baPVW, 上腕動脈IMTは有意差なかった。KCNJ5変異群は3か月後のFMD、NIDが有意に改善したが、KCNJ5変異以外の変異群ではNIDのみの改善であった。KCNJ5変異を持っているAPA患者は早期に血管機能の改善が得られる可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当院でAPAと診断し、副腎切除術を施行し摘出した副腎検体を使用し、副腎腫瘍内にCYP11B2を発現して、アルドステロンを産生している腺腫部分を同定した。KCNJ5, ATP1A1, ATP2B3, CACNA1D, CTNNB1のプライマーを作成し、次世代シークエンサーを使用して、腺腫から体細胞変異の有無・種類を同定した。血管内皮機能を定量的に評価する方法として確立されているFMD、血管平滑筋機能を定量評価する方法としてNID、そしてROCK活性の測定、および血管スティフネスとしてbaPWVを手術前と手術後3か月で測定を行った。Study 1, 2: 体細胞変異ごとに分類し、血管機能、血管スティフネスを比較することで、動脈への影響の違いを明らかにすることが目標であったため、Study 1,2がおおむね完了したため。
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今後の研究の推進方策 |
Study 3: 体細胞変異ごとのレニン、アルドステロン、血圧、血管機能などの術前・術後の変化や経過を解析することで、より適切な治療戦略を明らかにすること、上記の検査計測は継続し症例数を増やすとともに、予後追跡を継続する。これまでの研究成果を論文にまとめ投稿する。
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