研究課題/領域番号 |
23K15139
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
バータルジャフ・チントグトフ 自治医科大学, 医学部, ポスト・ドクター (70962744)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | DNAセンサー / 炎症反応 / 心血管疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
心血管疾患や生活習慣病における無菌性炎症が、NLRP3インフラマソームやAIM2インフラマソームと呼ばれる細胞内分子複合体を介して惹起されることが示されている。申請者はこれまで、AIM2インフラマソームが横紋筋融解症による急性腎障害の病態に重要な役割を果たしており、AIM2欠損により他のDNAセンサーであるSTING経路が活性化して炎症が惹起されることを報告している。そこで、本研究では、炎症細胞および心血管系細胞におけるAIM2の機能やSTING経路とのクロストーク、さらに心血管疾患の病態における役割を解明することを目的に研究を行う。
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研究実績の概要 |
動脈硬化や虚血性心疾患を基盤とする心血管疾患での無菌性炎症が、炎症と細胞死を制御するNLRP3インフラマソームを介して惹起されることが示されている。一方で最近、2本鎖(dsDNA)を認識して形成されるAIM2インフラマソームも無菌性炎症を惹起することが報告されているが、その心血管病態での役割や他のDNAセンサーとのクロストークについては、未だ不明である。申請者はこれまで、AIM2インフラマソームが急性腎障害において重要な役割を果たしており、AIM2を欠損させると他のDNAセンサーでるSTING経路が活性化することを報告している。今回、心血管疾患での役割として、Candida albicans培養上清(CAWS)投与によるマウス川崎病様血管炎モデルを作成して解析を行った。AIM2欠損マウスでは、血管炎の程度や発生率が有意に低下するとともに、病変部でのマクロファージなどの炎症細胞浸潤や線維化も抑制されていた。また、細胞実験によりAIM2活性化機序について検討したところ、樹状細胞においてCAWSがdsDNA障害と核膜の破綻を引き起こし、細胞質内に漏れ出たdsDNAによってAIM2が活性化されている可能性が示された。さらに、このAIM2インフラマソーム活性化には酸化ストレスが寄与していることも示唆された。これらのことから、川崎病様血管炎においてAIM2インフラマソームが重要な役割を果たしていることが明らかになり、AIM2が新たな治療標的となり得ることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
川崎病様血管炎モデルでの表現型や分子機序の解析は順調に進んでおり、CAWSによるdsDNA障害と核膜破綻という新たな知見も得られていることから、概ね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
川崎病様血管炎モデルについて、酸化ストレスおよびミトコンドリアの役割をさらに詳細に解析していく予定であり、今年度中の英文論文投稿を目指して研究を進めていく。また、他のDNAセンサーであるSTING経路についてもさらに解析を行う予定である。
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