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心房細動におけるSKチャネル活性化の機序の解明:新規心房細動治療薬の開発に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 23K15149
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

甲谷 太郎  北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (00907280)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード心房細動 / SKチャネル / nNOS
研究開始時の研究の概要

SKチャネルはCa2+依存性のK+チャネルであり、心房細動(AF)において活性化し活動電位持続時間を短縮することでAFの易持続性をもたらす。しかし、AFにおけるSKチャネルの活性化の機序はよくわかっていない。一方で、一酸化窒素(NO)の合成酵素である神経型NOS(nNOS)はAFで活性が低下しており、nNOSによって合成されたNOは蛋白修飾を行うことでチャネルの活性を変化させる。本研究では、AFにおけるnNOSの活性変化がSKチャネルを制御する機序について解明することを目的とする。この研究によって、SKチャネルを治療標的とした全くの新しいAF薬物治療への臨床応用が期待される。

研究実績の概要

【方法】
実験動物としてWKY(Wistar-Kyoto)ラットを用いた。神経型NOS阻害薬としてS-メチル-L-チオシトルリン(SMTC, S-methyl-L-thiocitrulline; 100 nM)、SKチャネル阻害薬としてapamin(100 nM)を用いた。ランゲンドルフ灌流心において、対照群:Tyrode’s溶液、SMTC群:Tyrode’s溶液+SMTC、SMTC+アパミン群:Tyrode’s溶液+SMTC+apaminを灌流液に用いた。SKチャネル蛋白の発現、および機能を確認する目的でウエスタンブロッティングとホールセルパッチクランプ法による全細胞電流を測定した。不整脈の誘発性はランゲンドルフ灌流心を用いて電気刺激による誘発で評価した。活動電位波形と伝導速度の解析には灌流心で膜電位光学マッピングを行った。
【結果】
WKYラットにおいて、SK2、SK3、および神経型NOSのタンパク発現を認めた。ホールセルパッチクランプによる全細胞電流測定で、SKチャネル電流は対照群で認められ、SMTC群では対照群と比較してSKチャネル電流が増加している傾向であった。SMTC群では心房性不整脈の発症が増加し、SMTC+apamin群では発症が抑制された。SMTC群は、対照群と比較してAPDの短縮と空間的分散の増大を認め、apaminはこれらの変化を改善させた。伝導速度は、対照群とSMTC群で有意差を認めなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は国際学会、国際学術誌への発表と進行しており、おおむね順調と判断している。

今後の研究の推進方策

現行通り進行していく。引き続き本成果を国内外学会、国際学術誌に積極的に発表していく方針である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Influence of epicardial adipose tissue inflammation and adipocyte size on postoperative atrial fibrillation in patients after cardiovascular surgery2024

    • 著者名/発表者名
      Natsui H、Watanabe M、Yokota T、Tsuneta S、Fumoto Y、Handa H、Shouji M、Koya J、Nishino K、Tatsuta D、Koizumi T、Kadosaka T、Nakao M、Koya T、Temma T、Ito Y、Hatanaka K、Hatanaka Y、Yasushige S、Wakasa S、Miura S、Masuda T、Nishioka N、Naraoka S、Ochi K、Kudo T、Ishikawa T、Anzai T
    • 雑誌名

      Physiological Reports

      巻: 12 号: 6

    • DOI

      10.14814/phy2.15957

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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