研究課題/領域番号 |
23K15214
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
松山 崇弘 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (80794784)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 好酸球性気道炎症 / 2型自然リンパ球 / マイクロRNA / エクソソーム / 気管支喘息 |
研究開始時の研究の概要 |
喘息は、気道炎症を本態とした疾患で、ウイルス感染などの自然免疫を介した2型免疫応答が誘導されることで重症化することがわかっている。2型自然リンパ球(ILC2)は、この機序の中心的な役割を担っていると考えられる。 ILC2は、気道上皮から放出されるIL-33やTSLPなどの上皮由来サイトカインによって活性化されて、好酸球性気道炎症を誘導する。一方で、これらのサイトカインをブロックしても、好酸球性気道炎症は完全に抑制されない。そこで、自然免疫におけるILC2の活性化には、上皮由来サイトカイン以外の因子が関与していると考え、細胞外小胞体の一つであるエクソソーム内のマイクロRNAに注目して探索する。
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研究実績の概要 |
喘息は、気道炎症を本態とした疾患で、ウイルス感染などの自然免疫を介した2型免疫応答が誘導されることで重症化することが明らかになっている。2型自然リンパ球(ILC2)は、この機序の中心的な役割を担っていると考えられている。ILC2は、気道上皮から放出されるIL-33やTSLPなどの上皮由来サイトカインによって活性化されて、好酸球性気道炎症を誘導する。一方で、これらのサイトカインをブロックしても、好酸球性気道炎症は完全に抑制されない。そこで、自然免疫におけるILC2の活性化には、上皮由来サイトカイン以外の因子が関与していると考え、細胞外小胞体の一つであるエクソソーム内のマイクロRNA(miRNA)に注目した。 本研究の目的は、エクソソーム内のmiRNAを介したILC2活性化のメカニズムを明らかにすることで、喘息重症化の新たなメカニズムを探究することである。 マウスにパパインを点鼻投与すると、気管支肺胞洗浄液中の総細胞数・好酸球数・ILC2数が増加し、2型サイトカインの産生量も亢進していた。次に、肺由来の miRNAの網羅的解析を行うため、パパイン群と無刺激群の肺よりRNAをそれぞれ抽出して、miRNAシークエンス解析を行った。その結果、1960のmiRNAを探索し、そのうち、パパイン群で発現が亢進した69のmiRNAを、発現が低下した63のmiRNAをそれぞれ検出した。これらの中から、p<0.05かつlog2FC<-1 or log2FC>1を条件を満たすmiRNAを選定したところ、7つのmiRNAを候補として選定した。さらに、miRNAのvalidationをreal-time PCRを用いて解析したところ、2つのmiRNAの発現が、パパイン群で亢進していた。
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