蛋白尿は慢性腎臓病(CKD)の進展・心血管死亡のリスクである。CKDの進展は末期腎不全・透析医療の主因となる。CKDの適切な管理には病期分類が重要で、蛋白尿の定量測定を施行することが望ましい。しかし、多忙なかかりつけ医における尿検査は、定性検査が実情で、それに基づき腎臓専門医に紹介される。尿定性結果は尿の希釈や濃縮(尿比重)の影響を受けるため、偽陰性/陽性の問題が生じ、数少ない腎専門医への適切な紹介に問題が生じている。本研究は、尿蛋白定性検査による蛋白尿の診断能を検討することを目的とする。これにより、かかりつけ医の負担を増やさずに適切に腎臓専門医へ紹介判断し、末期腎不全の減少に繋がると考える。
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