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慢性腎臓病進行抑制のセノモルフィクスの開発 -SASPを制御して腎臓病を克服する-

研究課題

研究課題/領域番号 23K15243
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53040:腎臓内科学関連
研究機関日本医科大学

研究代表者

荒谷 紗絵  日本医科大学, 医学部, 講師 (60844131)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード老化細胞 / SASP / 慢性腎臓病 / 慢性腎不全 / 細胞老化 / 慢性炎症
研究開始時の研究の概要

慢性腎臓病(CKD)は代表的な老年病で、症状が進行すれば患者の最大寿命・健康寿命の大きな脅威となる。しかし未だCKDの根本的な対策がない。近年の研究で、個体内に蓄積した老化細胞の一部はSASP(サスプ)現象という慢性炎症によって、老年病の発症母地となることが示唆されている。
本研究は、まず老化細胞可視化マウスを用いてCKDにおける老化細胞を同定し、一細胞レベルの遺伝子解析を行う。またCKDモデルマウスの個体内で、老化細胞によるSASPを抑制することによって、CKDの重症化を予防できるか検証する。
本研究でCKDの老化細胞の分子生物学特徴を解明し、CKDの新たな進行抑制法の開発へとつなげていく。

研究実績の概要

これまで生体内における老化細胞を細胞レベルで機能解析することは困難とされ、老化細胞の特徴である老化細胞関連サイトカイン発現現象(SASP) の in vivo における機能はほとんど明らかにされていない。そこで私たちは、老化細胞マーカーである p16 Ink4a を高発現する細胞特異的に組み換え酵素 Cre を発現するマウスを用いて(p16 Ink4a-Creマウス)、老化細胞を一細胞レベルで同定できるマウスを構築してきた。
まず、加齢性疾患と自然加齢において、老化細胞がどのようにそれぞれの病態の発現に寄与するのかを解析した。加齢性疾患として、慢性腎臓病(CKD)モデルを作成して、用いた。p16 Ink4a-CreマウスによるCKDモデルマウスと自然老化マウス、それぞれから、老化細胞をフローサイトメトリーを用いて回収し、シングルセルRNAシークエンスを用いて評価した。これにより、SASPの発現を含め、疾患や加齢における様々な病態における老化細胞の挙動を詳細に解析した。
上記の進捗を、アメリカ腎臓学会にて発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

異動後も継続して実験を行うことができ、計画している実験はほぼ予定通りに進められたため。

今後の研究の推進方策

今後の実験として、Cre 依存的に SASP の制御因子であるNF-κB の阻害タンパク質を発現するアデノ随伴ウイルス(AAV)を用いて、老化細胞特異的にSASP を in vivo で抑制可能なシステムの作成を試みている。そのシステムにより、CKDモデルにおいて、老化細胞特異的SASP抑制AAVを投与し、SASP抑制によりCKDの病態を抑制することができるかを検証している。
まず、AAVの腎臓への効果的な投与方法を考案している。私たちは、腎臓において老化細胞の主な蓄積部位である腎臓近位尿細管に AAV を効率的に投与する手術法を考案している。すでに予備実験において、健康マウスの腎臓にAAV ベクターを投与して、効率的に近位尿細管細胞を感染させることができることが示唆されている。引き続き、このシステムを用いてCKDマウスにもAAVを感染させ、CKDマウスの近位尿細管において、老化細胞特異的にSASPを抑制し、病態の改善につなげられるかを確認していく。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] In vivo dynamics of cellular senescence in age-associated kidney diseases2023

    • 著者名/発表者名
      Sae Aratani
    • 学会等名
      American Society of Nephrology Kidney Week 2024
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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