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抗リン脂質抗体症候群における新規治療標的の同定

研究課題

研究課題/領域番号 23K15334
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

久田 諒  北海道大学, 医学研究院, 助教 (00832370)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワード抗リン脂質抗体症候群 / 酸化LDL
研究開始時の研究の概要

抗リン脂質抗体症候群(APS)は、抗リン脂質抗体(aPL)と呼ばれる自己抗体が産生され、動
静脈血栓症、習慣性流産などを引き起こす自己免疫疾患である。血栓形成の機序の一つとして、酸化ストレスの刺激因子である酸化低密度リポタンパク質(oxLDL)を単球内に取り込むことで血栓準備状態を誘導すると考えられるが、その詳細な機序は明らかとなっていない。
本研究ではoxLDLの細胞内への取り込みを誘導する遺伝子に着目し、oxLDLによるAPSの単球活性化に関わる分子遺伝機構を解明する。本研究で得られる成果はAPSの新たな病態を明らかにするだけでなく、APSに対する画期的な新規治療に繋がりうると考えられる。

研究実績の概要

本研究は抗リン脂質抗体症候群の責任抗体と考えられている、抗リン脂質抗体(aPL)による単球活性化において、oxLDLの細胞内取り込みが重要な役割を果たしていると考え、その詳細な機序をすることを目的としている。当該年度の実験において、まずヒト単球の細胞株(THP-1)を用いて、フォスファチジルセリン依存性抗プロトロンビン抗体 aPS/PTをin vitroで添加し、組織因子の発現が亢進する条件の最適化を行った。その結果、最も組織因子を発現しやすいaPLの濃度と培養時間の設定を確立した。さらに、aPS/PTを添加したTHP-1において細胞内代謝を測定した所、glycolysisの増加が見られており、細胞内代謝の関連が示唆された。他の抗リン脂質抗体についてもハイブリドーマから精製を行い、研究の進展が得られた。
現在、oxLDLの細胞内取り込みによる単球活性化の促進の条件検討を行っており、oxLDLの諒や細胞数、培養時間の最適化を行っており、研究の目的を達成すべく測定を進めている。また、マウス単球の細胞株やヒトの全血から分離したプライマリ単球を用いた場合に同様の結果が得られるかについても併せて研究を進めている。これらの研究を通じて、oxLDLの細胞内取り込みにより生じる細胞内代謝の変動について検討し、新規治療法開発につなげることを目指している。更 にin vitroで成果が得られればマウスモデルを用いた研究を行う予定であり、あわせて研究計画を進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

oxLDLの最適な条件設定に時間を要しているが、それが整い次第、阻害薬や細胞内代謝などを測定が可能であり、そのための実験手技の成熟といった前提条件は揃っているため、次年度において速やかな施行が可能と考えられ、おおむね順調な進展と考える。

今後の研究の推進方策

現在、条件の最適化を行っており、最適化が終わり次第阻害薬や機序の解明のための実験を行っていく。また、マウス単球の細胞株やヒトの全血から分離したプライマリ単球を用いた場合に同様の結果が得られるかについても併せて研究を進めている。 これらの結果をもとに、p38MAPK、単球活性化マーカーなどの測定や、細胞内代謝阻害薬を用いた研究も行う予定である。更にin vitroで成果が得られればマウスモデルを用いた研究を行う予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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