研究課題/領域番号 |
23K15405
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
村山 友樹 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (80869248)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | GR / 糖質コルチコイド / Nr1D1 / 時計遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
糖質ステロイドホルモン(GCs)は生体の恒常性維持に必須であると同時に、臨床では幅広い分野で使用されているが、副作用が克服すべき命題となっている。申請者はマウスの肝臓において、GCsが時計遺伝子の一つであるNr1d1のプロモーター領域のEboxにおいてClock/Bmal複合体へテザリング作用して発現を抑制することを見出した。 本研究課題においては、抗GRおよび抗 Bmal、抗Clock抗体を用いたChIP-seq解析を行い、様々な遺伝子におけるEboxでのGRによる発現調節および代謝調節を明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
糖質ステロイドホルモン(GCs)は副作用が克服すべき命題となっている。Glucocorticoid receptor(GR)は核内受容体でありそのリガンドはGCsである。Clock/Bmal複合体はNr1d1プロモーターのみならず、様々な内分泌系や代謝系を調節するホルモンや酵素の遺伝子上流に存在するE-boxに結合することも知られているが、それらの発現調節におけるGRによるテザリング作用ついては明らかではない。本研究ではGRの標的制御遺伝子とClock/Bmal複合体の標的制御遺伝子を網羅的に比較解析し、生理的役割を解明することを目的とし、マウスの肝臓において抗GR抗体、抗Clock、抗Bmal抗体を用いたChIP-seqを行い、ゲノムワイドで網羅的な結合領域の探索とそれら結果の比較を行うことで、GRとClock/Baml複合体のそれぞれの標的制御遺伝子の重複と差異を明らかにし、Clock/Baml複合体の標的遺伝子の中で、GRもしくはGCsにより調節を受ける遺伝子の中でClock/Baml複合体が結合するE-Box近傍にGR結合配列を持たない遺伝子を絞りこむ。これにより新たなGRからClock/Bmal1複合体へのテザリング作用が及ぶ遺伝子の同定ならびに代謝調節と概日リズムとの新たな接点を見出すことを目的とした。具体的には下記の3段階により研究を進めた。 [1]抗GR・Clock・Bmal抗体を用いたChIP-seq解析(標的遺伝子の探索)[2]GRからClock/Bmal1へのテザリング作用が及ぶ候補遺伝子の選定[3]過剰発現・RNAiによるフェノタイプ解析:今年度は予定通り[1]について研究を進めることができた。 [1]抗GR・Clock・Bmal抗体を用いたChIP-seq解析(標的遺伝子の探索):GRの合成リガンドであるデキサメタゾン投与群、非投与群のマウスを用意した。各群マウス肝臓より明期ならびに暗期において肝臓サンプルを採取し、各抗GR・Clock・Bmal抗体を用いたChIP-seq法や抗体を組合せたReChIP-seq法により、網羅的なGR・Clock・Bmalの各標的遺伝子探索を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画としていた3つの項目のうち1つを終了できたのでおおむね順調と考える。 [1]抗GR・Clock・Bmal抗体を用いたChIP-seq解析(標的遺伝子の探索) GRの合成リガンドであるデキサメタゾン投与群、非投与群のマウスを用意した。各群マウス肝臓より明期ならびに暗期において肝臓サンプルを採取し、各抗GR・Clock・Bmal抗体を用いたChIP-seq法や抗体を組合せたReChIP-seq法により、網羅的なGR・Clock・Bmalの各標的遺伝子探索を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
計画としていた[1]を終了できたため、予定通り[2][3]についての研究を進める予定である。具体的には下記の通りである。 [2]GRからClock/Bmal1へのテザリング作用が及ぶ候補遺伝子の選定:得られたChIP-seq解析の結果を用いて各群間での標的遺伝子の比較を行い、GRとClock/Bmal複合体のそれぞれの標的制御遺伝子の重複と差異を見出し、Clock/Bmal複合体のピークが存在し、かつデキサメタゾン投与依存的にGRにおけるピークが増大する領域を近傍に持つ遺伝子を抽出する。その後、ChIP-qPCR法にてChIP-seqの結果の妥当性と再現性の確認を行う。さらに、これらにより絞り込まれた各遺伝子がGRからClock/Bmal1へのテザリング作用によって制御されている標的遺伝子であるかの確認を、各遺伝子のプロモーター/エンハンサーを用いたルシフェラーゼレポーターアッセイを用いて行う。GR 結合配列の有無に関してはモチーフ解析WebツールJASPAR(http://jaspar.genereg.net/)等を使用して判断する。 [3]過剰発現・RNAiによるフェノタイプ解析:上記により絞り込んだ標的遺伝子に対し、アデノウイルスを用いて過剰発現とノックダウンを肝臓で行い、脂質代謝を中心に概日リズムも含めた表現型を明らかにし、GRの作用にどのように介入出来たかを検証する。
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