研究課題/領域番号 |
23K15428
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
中山 裕子 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (90769001)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 乳癌 / 質量分析 / リキッドバイオプシー / 迅速血清成分分析 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、患者より採取される血液検体から血清を抽出し、質量分析で成分分析し、が ん特異的な組成変化を検知することで、乳がんのスクリーニング・モニタリングを行うシス テムを構築することを目的とする。上記システムには、1検体につき数秒とごく短時間での 即時分析が可能な独自開発の探針エレクトロスプレーイオン化法(PESI)を導入すること が最大の特徴である。また人工知能(AI)を用いた判別により感度、特異度の高い乳がん のスクリーニング法の確立を目指す。
|
研究実績の概要 |
「研究の目的」本研究の目的は血液検体から採取した血清検体の質量分析を行い、多数の検体から取得した生体分子の組成全体をAIで比較・検証することで、早期乳がんに対する診断および治療効果判定に有用なスクリーニング・モニタリングシステムを構築することである。本システムは、質量分析に必須の工程である生体分子をイオン化する機構に、本学 の平岡が独自開発した探針エレクロトスプレーイオン化法(PESI)を用いる。 「研究実施計画」A.2023~2024年度の計画:スクリーニングシステムの確立 対象:正常人および線維腺腫・葉状腫瘍・乳がん治療前に採取した血液検体 a. 2021年~2023年に当院で線維腺腫・葉状腫瘍・乳がんと診断した18歳~80歳までの症例(目標症例数 300症例) b. 全Stageを対象とし、術前もしくは術前治療前に採取 c. 他臓器がん合併症例は除外
研究方法:①対象症例の血液検体を用いて血清を採取する。②収集した血清を質量分析し、マススペクトルデータを蓄積する。③Stage、組織型、免疫組織染色から得られた乳がん関連マーカー(ER、PgR、HER2、Ki67、PD-L1、PD-L2、TILなど)との関係について統計解析と判別分析を行う。
現在、早期乳癌治療前(術前・術前化学療法前)および転移・再発乳癌治療前(薬物療法前)の血液検査を100検体採取し、PESIを用いて解析を行った。バイオマーカーとなりうる複合因子の候補を抽出し、解析を行っている。解析結果については、2024年7月に開催予定の第32回日本乳癌学会学術集会で発表予定となっている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
目標症例を2年で300症例としているが、研究期間1年が終了した時点での解析した症例数はまだ100例となっている。今年度は検体採取方法について見直し、2025年度までに目標症例数 300例の達成を目指す。
|
今後の研究の推進方策 |
研究方法:①対象症例の血液検体を用いて血清を採取する。②収集した血清を質量分析し、マススペクトルデータを蓄積する。③Stage、組織型、免疫組織染色 から得られた乳がん関連マーカー(ER、PgR、HER2、Ki67、PD-L1、PD-L2、TILなど)との関係について統計解析と判別分析を行う。
現在、目標症例数に到達していないことから、引き続き、検体採取を継続する。また、現在、解析対象となっている症例については、Stage、組織型に加え、免疫組織染色を追加し、ER、PgR、HER2、Ki67、PD-L1、PD-L2、TILについて情報収集を行う。情報収集後に、乳がん関連マーカーと、質量分析し得られたマススペクトルデータとの関係について統計解析と判別分析を行う。
|