研究課題/領域番号 |
23K15476
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
西山 光郎 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50714614)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 癌 / 胆道癌 / ゲムシタビン / 癌幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
難治性癌の1つである胆道癌の新規治療法の開発を目的とした研究である。 胆道癌治療において鍵となる有効な薬剤はゲムシタビンであり、ゲムシタビンに耐性を持つ、または治療途中で耐性を獲得した胆道癌は予後が悪いため問題である。 本研究では、GEM耐性株を用いて、ゲノム・RNA・タンパクレベルでの網羅的解析データを統合してGEM耐性化機構を明らかにすることで、問題となるGEM耐性株に対する胆道がん治療法開発のための新たな標的を同定する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的はゲムシタビン耐性胆道がんに対する治療法の開発である。胆道がんは膵がんと並ぶ難治性がんであり、5年生存率は30%を切っている。切除不能胆道がんに対する化学療法は選択肢に乏しく、抗がん剤ゲムシタビン (GEM) がキードラッグとなっており、GEM耐性がん細胞の出現は胆道がん予後において重要である。また、悪性度の増したがん細胞は抗がん剤耐性能を含むがん幹細胞様の性質を獲得することが知られており、我々は薬剤耐性を担うがん幹細胞研究に対する豊富な経験・実績を有している。本研究では、保有する胆道がん細胞株3種類からのGEM耐性株を用いて、ゲノム・RNA・タンパクレベルでの網羅的解析データを統合してGEM耐性化機構を明らかにする。 GEM耐性胆道がん細胞株に対して、CSLC誘導しsphere形成能を評価したところ、様々なsphere形成能が示されたが、いずれもGEM耐性株のほうが親株よりもsphere形成能が高かった。さらに、GEM耐性株は通常培養下でも恒常的にCSCマーカーを発現亢進していることも見出したRNA-seqより得た発現データを用いてGene Set Enrichment解析の結果から、KRASシグナルや炎症に関わる遺伝子群の発現が有意にエンリッチしているとの結果を得た。また、他癌腫ではCSLCの誘導にはエクソソームが関与するとのデータを得たことから、胆道がん細胞株におけるエクソソームの影響を検討した結果、エクソソーム阻害剤によってGEM耐性株におけるGEM耐性が減弱することを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
胆道がん細胞株におけるGEM耐性株の解析から、細胞外分泌小胞エクソソームがGEM耐性獲得に重要であることを示唆するデータを得て、さらに、エクソソーム内のmicroRNAの絞り込みを行い、注目すべきmicroRNAを得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
GEM耐性株から精製したエクソソームに特異的なmicroRNAについて、mimic/inhibitor RNAを用いてin vitroでの検証を進める。さらに、GEM耐性株由来のエクソソーム及びmicroRNAが他の胆道がん細胞株に対してもGEM耐性を引き起こすか検証する。
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