研究課題/領域番号 |
23K15527
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中屋 誠一 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (50811725)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 安全性 / 深部静脈血栓症 / 電気的筋刺激装置 |
研究開始時の研究の概要 |
術後の深部静脈血栓症の予防は、高齢化が進む我が国において重要な課題である。早期離床が予防に有効とされているが、元の体力低下や術後の痛みから、それが実現できない症例も多く経験する。 電気的筋刺激装置は、他動的に下肢の筋を収縮させ、安静の状態でも歩行と同じ運動効果が得られると開発された健康器具である。身体機能や認知機能と関係なく使用でき、創部の痛みも惹起しない。板状の装置に足底を置くだけで簡単に実施できる。この器具を使用すれば、術後早期から離床と同じ効果を得られることが期待できる。 本研究では、従来の予防に電気的筋刺激を加えることで、深部静脈血栓の発症率を改善できないか検討する。
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研究実績の概要 |
電気的筋刺激装置の機種の選定を行った。選定には機器のサイズや重量・刺激出力の条件などを考慮して行った。実際の機器を購入して試験的に研究代表者が実際の術後の想定の状況での使用を行った。術後状態の臥床状態であること、腹部に負担がかからないことや、附属物などがあることを想定して以下の点の検証を行った。 ・実施方法:選定した機器の設定で1回の使用で23分間の間欠的な電気刺激を行う。強度は10段階から選択可能で、苦痛の少ない弱い段階から開始して、自覚的・他覚的に筋収縮が確認できる強度に設定する。使用の体制は臥床状態で足底が機器にしっかり当たるように、下肢の背側にクッションを置くようにした。 ・安全性:電気的筋刺激装置での刺激痛はあるが、術後状態を想定しても十分耐えうるものと判断した。また、心電図モニターなどの他の医療機器を使用していても、問題なく安全に使用が可能なことを確認した。 電気的筋刺激装置は一般的健康器具ではあるが、手術後の状態を想定して制作されたものではない。そのため、まずは本研究での使用方法を確立する必要がある。そのためには、初めに研究代表者が手術後の想定状態で使用を行い、体位や下肢の角度、曲げ方、機器の設定方法などを検証する必要がある。これらの詳細な研究実施方法を確定した後に臨床研究を行うために、その手順を明文化した。また同時に、モニター装置との干渉など予想されるトラブルを列挙して、それらが問題ないことを検証した。これは臨床研究を行うにあたっての安全性の確保として必要と考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
実際の機器を用いて、具体的な実施方法を決定した。以下の点を含む運用の手順書を作成した。①実施のタイミング:手術帰室後の時間・施行時間、②電気的筋刺激装置を使用する準備:施行時の体位・下肢のセッティング、③電気的筋刺激装置の設定:電気刺激強度の設定方法の基準 また、術後には創部やドレーンなどの手術関連部位や点滴や心電図モニター・膀胱留置カテーテルなどの全身管理に必要な機器・医療材料が装着されている。これらの附属物が電気刺激装置に干渉しないかなどのトラブルも予想された。それらが問題ないことを検証することは臨床研究を行うにあたっての安全性の確保として必要と考えられる。安全に電気的筋刺激装置が使用できることを確認した。これは患者への説明文書にも明記した。 本年度は、電気的筋刺激装置の本来の使用方法とは異なる使用方法を確立・安全性を確認する必要があった。以上を検証した上で、観察研究の計画を立案し、臨床研究委員会に提出する研究計画書・同意書を作成した。この検証に時間を要し、実際の臨床研究の開始に至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
名古屋市立大学病院および名古屋市立大学医学部附属みどり市民病院の共同で観察研究を行う予定である。目標症例数50例、実施期間は3か月間を想定している。対象は過去の報告で言われている無症候性の術後深部静脈血栓症の発症率10~20%と比較する。安全性に関しても検証を行う。観察研究で実際の患者に安全に使用できること確認された後、設定症例数を増やし介入試験を行い、電気的筋刺激装置での術後深部静脈血栓症の予防効果を検討する予定である。
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