研究課題
若手研究
肺癌の死亡率(人口10万対)は男性で1位、女性で2位に位置し、増加している。T細胞免疫チェックポイント阻害薬は、癌細胞が発現する免疫逃避シグナルを伝達する分子を阻害することで抗腫瘍効果を示す画期的な癌治療薬として登場したが、実際に使用されると奏功率は50%以下にとどまり、依然残る不応答患者を救済する方法の開発が急務である。本研究では、この不応答の原因が、B3を含むミエロイド系免疫チェックポイントにあると考え、肺癌の腫瘍免疫制御におけるB3の重要性を検討する。将来的には新規薬(B3阻害薬)の開発によって、従来の薬物療法では効果の得られない肺癌患者に対する治療選択肢の拡大、治療成績の向上を目指す。