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オピオイド因性痛覚過敏におけるPDL-1の関与の検証

研究課題

研究課題/領域番号 23K15574
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関新潟大学

研究代表者

松田 敬一郎  新潟大学, 医歯学系, 助教 (10816961)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードOIH / レミフェンタニル / PDL-1 / PD-L1 / オピオイド耐性 / 痛覚過敏
研究開始時の研究の概要

近年 PD-1/PD-L1免疫チェックポイントをターゲットとして抗PD-1モノクローナル抗体医薬品が開発され、癌治療に用いられている。一方で、PD-1欠損マウスではオピオイドに対する耐性が形成されること、ニボルマブがモルヒネの鎮痛作用を減弱させることが実証されているが、neuronal PD-1の役割や、PD-1/PD-L1と オピオイド受容体の関係性は不明である。本研究では、ニューロンにおける PD-1/PD-L1とOIH(opioid-induced hyperalgesia)やオピオイド耐性との関係性を明らかにすることを目的とする。PD-L1の投与はOIHや耐性を軽減できる可能性がある。

研究実績の概要

オピオイドは手術中および術後鎮痛の主要な治療薬だが、一方で術後痛を悪化させることが基 礎・臨床の両面から指摘されている。オピオイドの逆説的な発痛作用(opioid-induced hyperalgesia: OIH)のメカニズムは未だ不明である。全身麻酔時に使用されるレミフェンタニルもまた、術後のOIH を誘発する。オピオイドは、ミューオピオイド受容体(MOR)を活性化することにより、鎮痛作用及び副作 用(OHIや耐性)を引き起こすと考えられている。近年免疫チェックポイント分子として注目されてい るPD-1(programmed-cell death protein-1)、は間接的にMORとの相互作用を介して脊髄において 痛覚経路を調節している可能性が示されている。実際、PD-1の欠損はOIHと脊髄ニューロン—の興 奮性を増強することが報告されている。現在全身麻酔時にほぼ必須となったオピオイドの一つ、レミフェンタニルについても術後のオピオイド耐性や痛覚過敏(OIH)が起こることが知られている。
申請者はPD-1/PDL-1を介したMORへの間接的な作用が脊髄後角においてレミフェンタニルによるOIHの原因となっている可能性があるのではないかと考えた。
当該年度は、レミフェンタニルがOIHを引き起こすかどうかを行動実験によって示した。行熱刺激法のHargreaves法とvon Freyテスト用いた疼痛閾値評価を行った。レミフェンタニル
はNeuroscience 2020; 446:28–42を参考に、足底切開後から4.0 μg/kg/minの量で60分間~120分間皮下投与し、直後に上記の疼痛閾値評価を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

現在、行動実験によってOIHが生じるかを検討中である。レミフェンタニルを持続的に皮下注する技術に難渋したこと、持続する時間を当初60分と設定したがOIHの評価ができなかったことからさらに120分に延長して効果を確認しているところである。

今後の研究の推進方策

現在、レミフェンタニル持続投与時間を120分にしたところ、行動実験でOIHを示す結果がえらたため、さらにn数を増やしていく予定である。引き続き電気生理学的に行動実験と同じタイムコースで脊髄後角ニューロンより細胞外記録を行う予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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