研究課題/領域番号 |
23K15578
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
法華 真衣 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (20803852)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | グリコカリックス / 術後急性腎機能障害 / 心臓血管外科手術 / 血管内皮グリコカリックス / 溶血 |
研究開始時の研究の概要 |
周術期において血管内皮グリコカリックスを保護することで患者予後の改善が期待できる可能性がある。心臓血管手術においては人工心肺の使用や虚血再還流障害などが影響していると報告されているが、溶血による血管内皮グリコカリックス障害への影響の程度は明らかではない。本研究では、術後腎機能障害の発症の機序を、溶血に伴う活性酸素やヘム毒性による血管内皮グリコカリックス障害の観点から検討する。血管内皮機能を維持することによる術後臓器障害予防に対する新たな治療戦略を検討したいと考えている。
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研究実績の概要 |
本研究では、心臓血管外科手術患者の術後腎機能障害の発症の機序を、溶血に伴う活性酸素やヘム毒性による血管内皮グリコカリックス障害の観点から検討し、術後臓器障害予防に対する新たな治療戦略を検討することを目的としている。 当該年度の研究実績は以下である。 まずは先行研究として「周術期の急性腎機能障害と血管内皮グリコカリックス障害の関連」について後ろ向きに検討することとした。サンプルとして心臓血管外科手術患者を対象とした以前の臨床研究の際に冷凍保存しておいた血液検体を使用し、血管内皮グリコカリックス障害のバイオマーカーとして周術期のシンデカン値を測定し、術後急性腎機能障害や遊離ヘモグロビン値などの溶血関連指標との関連性を検討した。シンデカン値は人工心肺の使用開始とともに上昇し、離脱後には一時的に減少するもののその後再度上昇するという二峰性のピークを示すことが示され、術後急性腎機能障害とも関連があることが示された。内容について論文化し、結果を公表する予定としている。溶血関連指標との関連に関しては、残念ながら現時点では強い相関を示す結果が得られていない。今回の後向き検討の結果を踏まえて、今後の本研究に向けての立案をしていく予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
先行研究の結果の解釈、成果の発信をこの1年で施行していた。本研究に向けての必要な準備期間であったと考えるが、研究期間は約3年間で設定していたため、約1年ほど予定が遅れている。今後は先行研究結果を踏まえて、本試験の立案を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
先行研究により人工心肺を使用する心臓血管外科手術において血管内皮グリコカリックス障害が生じており、術後急性腎障害と関連があることが示唆されたが、現時点では溶血との関連については不明である。今後症例数の変更などの対策を行い、再度検討を行う予定としている。
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