研究課題
若手研究
「術後せん妄(POD)」は、死亡率増加、医療費増加、患者の生活の質の低下などが懸念されているが、発症機序は不明である。記憶に重要な脳領域の前頭前皮質と海馬の機能的な繋がりや活動の変化から、発症機序の解明ができるのではないかと着想した。本研究では、PODモデルマウスを用いて、①高密度多点電極により、前頭前皮質と海馬の脳波を測定、②カルシウムイメージング法で、①の領域の神経細胞集団を観察、③神経細胞機能を人為的に調節する方法で、①の領域の細胞の機能調節により認知機能への影響を確認する。PODの発症機序における前頭前皮質と海馬の回路の役割が解明されれば、機序に基づいた予防・治療法が提案できる。