研究課題/領域番号 |
23K15593
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
孫 慶淑 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (40645529)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 心筋傷害 / 周術期循環管理 / 高二酸化炭素血症 |
研究開始時の研究の概要 |
周術期心筋傷害を予防することは患者予後を向上する上で極めて重要である。周術期心筋傷害のリスクを減少させるために術中低血圧回避の重要性が明らかになっている。一方で、血中二酸化炭素濃度は冠動脈攣縮と強く関係しており、特に虚血性心疾患患者の末梢冠動脈や側副血行路では攣縮による心筋虚血が発生しやすいことが報告されている。周術期心筋傷害の発症メカニズム解明と高二酸化炭素血症の心機能への効果を評価する。術中の呼吸管理による周術期心筋傷害を予防できるかという新しい角度から周術期心筋傷害を研究することで、患者予後向上に貢献するとともに医療コスト削減につながる研究結果が得られるものと期待される。
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研究実績の概要 |
周術期心筋傷害を予防することは患者予後を向上する上で極めて重要である。周術期心筋傷害のリスクを減少させるために術中低血圧回避の重要性が明らかになっている。一方で、血中二酸化炭素濃度は冠動脈攣縮と強く関係しており、特に虚血性心疾患患者の末梢冠動脈や側副血行路では攣縮による心筋虚血が発生しやすいことが報告されている。本研究の目的は高二酸化炭素血症による介入で、虚血性心疾患を含むMINSハイリスク患者のMINS発生頻度を減少させることができるかについて明らかにすることである。当該年度では本研究に関連した周術期連続的体重モニタリングに関する論文が受理された。周術期の体重変化と輸液量・尿量・出血量などから算出される輸液バランスと乖離があることが示された。輸液バランスは重症患者管理では非常に重要な因子であるが、出血や手術時間が長い手術ではより乖離する可能性があることが結果から示唆された。今後はより高侵襲手術やハイリスク患者へ研究拡大を検討する。また心筋傷害と全身麻酔導入時および術中の低血圧が関連することから、導入時低血圧に関連する因子に関する前向き観察研究のデータ解析および学会発表を行った。導入時低血圧に関連するリスク因子のみならず血圧維持に関連する因子を示した。今後は得られた因子に関する前向きの介入試験を予定している。また虚血性心疾患などハイリスク患者に関する知見を調査するために心臓手術患者、特に虚血性心疾患に関する研究も同時に行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施に必要な予備データの収集は開始されており今年度には研究を開始できる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
当該研究の遂行にあたって、周術期の高二酸化炭素血症介入に関する先行研究の論文投稿予定である。また周術期心筋傷害の観察研究を実施しておりそちらのデータを予備調査として研究計画を立て倫理審査を実施する予定である。
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