研究課題/領域番号 |
23K15610
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
後藤 匡啓 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 客員研究員 (80622894)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 救急医療 / 救急隊 / 東南アジア / 医療DX / 救急医学 / データベース / アジア / 救急搬送 |
研究開始時の研究の概要 |
本邦で開発された救急搬送効率化システムが東南アジア諸国で実装され、その評価を行うことにより、日本発のエビデンスを基としたアジア諸国における救急医療の発展貢献に繋がる。また、得られたデータを用いた救急搬送最適化アルゴリズムを開発し、手術や緊急カテーテル検査が必要な患者を早期に同定し、対応可能な病院へと搬送することが可能になるため、救急搬送患者のアウトカム改善が期待される。将来的には、導入された救急搬送効率化システムにより救急搬送情報が統一したフォーマットで収集され、重要な公衆衛生的基盤となる。
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研究実績の概要 |
1)マレーシアおよびインドネシアにおける現在の課題:マレーシア6施設およびインドネシア5施設の救急医と連携を行い、現在の救急医療の課題に関するヒアリングとサーベイを行った。両国において救急医学教育の不足、救急車や救急救命士の不足、救急外来の長時間滞在、病院前および病院での救急医療の質の不十分さなど、様々な課題に直面していることが判明した。192名の救急医療スタッフを対象に行ったサーベイでは、両国の病院前救護の質に最も影響を与えると考えられる要因は救急車からの臨床情報の不足であり、救急部門の医療の質に影響を与える要因は夜勤帯の救急室の混雑であった。救急部門の滞在期間に影響を与える主な要因は、診断検査とその結果報告時間であった。この結果は、現在論文化し投稿中である。
2)インドネシアの救急医療における患者と患者家族の認識調査:本研究ではインドネシアの2つの病院でオンライン調査を行い、救急外来を受診したの成人患者またはその家族を対象とした。参加者446名のうち、患者の大多数は自家用車やタクシーを使って病院を訪れており、約60%は公的救急車への連絡方法を知らなかったために利用していなかった。参加者が望む救急医療サービスには、医師予約システム、医療面接アプリなどが含まれた。本研究により公的救急車の利用を含めた医療資源配分の最適化における課題が明確化された。結果はmedRxivで発表済みである(https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2024.01.18.24301470v1)
3)救急隊アプリ導入前後の比較研究 マレーシアの5施設において救急隊アプリを導入し、実際に救急隊に利用してもらうことに成功した。現在、その結果と得られたデータを分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に示したとおり概ね順調に推移しているが、救急隊向けモバイルアプリケーションの導入に際しては現場とのコミュニケーションやアプリ利用時のネットワークの課題などを認めたため、一部の施設においては導入時期が遅れるなどの課題が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
現在救急隊向けモバイルアプリケーションの導入前後の利用環境および環境満足度の比較を行い、論文化を行う。また、実際にどのようなデータが集積され、分析可能であるか、また各項目の入力率などを評価し、より現場負担の少ないアプリケーションにしてデータベース構築を行うための調査を行う。
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