研究課題
若手研究
血管内皮グリコカリックスの断片はDAMPsとして炎症を促進する一方、HMGB1などのDAMPsを吸着し炎症を減弱する真逆の機能も呈する。申請者はこれまでに血管内皮グリコカリックスが菲薄している糖尿病モデルマウスにおいて、全身性炎症誘導時に炎症性サイトカインIL-1βの高値遷延を示したが、この結果から「血管内皮グリコカリックスが菲薄していると血中の断片が増えず、濃度が低いためDAMPsを吸着できない」可能性が示唆される。本研究では「血管内皮グリコカリックス断片は、炎症下では血中濃度によりその機能が変化し、炎症のフェーズを促進から収束に転換させる可能性がある」と仮説を置き、これを証明する。